Planetarium SS置き場

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□ 静留×なつき □

手をつなごう4

短めかな




 コツコツコツっと駐車場に響く足音が奥のバイク置き場に向かう。
「なつき、おるんやろ?」
 車の影に向かって優しく呼びかける。
 ビクっと動く人影がゆらりと立ち上がる。
「どうしてわかったんだ?」
「バイクの音がせんかったから」
「そっか・・・静留には何でもお見通しなんだな」
 ふっと自嘲気味に笑う。
「お前にはかなわない」
「そうでもないですぇ?」
「ん?」
「うちにもわからへんことあります」
 ゆっくりなつきの目の前に歩み寄ると、どこか不安そうにそれでも微笑む。
「知りたいと思う反面、知るのが怖い・・・おかしな話やろ?」
「怖い?一体何を・・・」
「なつきの本心」
 なつきの言葉を遮るようにズバっと言う。
「え?」
「それを知るのが怖いんどす」
「わたし・・・?」
 きょとんと不思議そうな瞳が見上げる。
 その頬を静留のしなやかな指がそっとなでる。
「うちはなつきが好きや。けどなつきはどない思ってんねやろ?」
「わたしは・・・わたしも・・・」
「うちの好きとなつきの好きは違うって前にゆーたことあるけど・・・それはやっぱり変わってへんのとちゃうやろか?とか・・・思いたくないし、思わんようにはしてるけど、それでも時々そう思ってもうたりするんぇ?」
 なつきの両肩に手を置くと、今の顔を見られたくないというように黙って俯く。
 どれくらい沈黙が続いたのか、互いの息遣いだけが人気のない駐車場内に響く。
「変なこと言うてしもて堪忍な、なつき」
 シーンと静まり返る空気を打ち破るように先に口を開いたのは静留だった。
 顔を上げた静留はいつものように優しい笑顔に戻っていた。
「ほなうち帰るけど、なつき気ぃつけて帰るんよ?」
「あ、ちょ、静留・・・」
 一度も振り向くことなく静留は黙ってエレベーターホールに消えて行った。
「違うんだ・・・静留・・・そうじゃないんだ」
 思っていることを何一つ言えなかった自分に腹が立つ。
 ドンっとドゥカティのシートを八つ当たりするように拳で叩いた。
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Date:2008/08/25
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