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□ シズル×ナツキ □

先輩と後輩

あ~こんな後輩おったらめっちゃかわいがるよな~・・・って感じのなつき(笑)
舞衣にやられてヘコんでるナツキを慰めるシズルが書きたかっただけです(笑)



 コンコン
「はい、どうぞ」
「失礼します」
 シズルの部屋に出入りするようになって随分たつのに相変わらず緊張した顔でペコリと頭を下げて入って来るのは、シズルのお部屋係である後輩のナツキ・クルーガーだった。
「あの、お部屋の掃除に・・・」
「おおきに」
 満面の笑顔で迎え入れるシズルだったが、顔を上げたナツキの様子がいつもと違うことにすぐに気がついた。
「あら?ナツキその傷・・・」
 額や頬、手の甲に擦り傷やら切り傷、ふくらはぎに打撲痕などが目に付いた。
「あ、いや、な、なんでもない!・・・です」
「せやかて赤ぉなってますぇ?」
 前髪を下ろして隠そうとしているのだろうが、シズルの目はごまかせない。
 そっと前髪を掻き揚げて額の傷にふぅ~っと息を吹きかけた。
「あのっえ?ちょ、シ、シズルお姉さま???」
 心地よい吐息に眩暈を起こしたナツキは、だがどうすることも出来ずに硬直していた。
「ふふっそないに固まらんでもえぇやないの」
「で、でも!」
「それ、舞闘で?」
「・・・はい」
 傷の原因を思い出したのか、俯いて悔しそうに拳を握り締める。
 ナツキがこれほどまでにやられるということは、相手はコーラル・1の舞衣だろう。
「ナツキ?」
 へこみまくっているナツキの顔を覗き込む。
「シズルお姉さまは・・・どうしてそんなにお強いんですか?」
「どうして?」
 そんなこと考えたこともなかった。
 物心つくころには確かに何でもこなせるようになっていた。
 さまざまな習い事をさせられたこともあるが、やはり元々能力はあったのだろう。
 どれもすぐに習得できてしまっていた。
「そんなにお綺麗で、強くて、何でも出来て・・・羨ましいです」
 小さく肩を震わせる。
 泣いているのだろうか。
「ナツキ・・・」
 ギュっと震えるナツキの体を抱きしめた。
「堪忍な」
「え?」
「うちには答えられへん・・・せやけど羨ましがられることなんぞあらしまへん」
「シズルお姉さま・・・?」
 困ったような、少し寂しそうな表情を浮かべるシズルの瞳に見つめられて、ナツキは自分の口にした言葉を後悔した。
 シズルが強くて綺麗で優しいだけの、完璧人間ではないことはお部屋係になった時にわかっていたはずなのに。
「ナツキはうちのことホンマにそないな人間やと思ってます?」
 ぷるぷると腕の中で小さく首を振る。
「・・・わかりません」
 ナツキの正直な気持ちだった。
 すがりつくように胸元の服をぎゅっと握り締める。
「あの、お気を悪くされたらすいません!そんなつもりじゃなかったんです・・・舞衣にやられてばかりで少しイラついてました・・・」
 自分の不甲斐なさ、情けなさに自己嫌悪に陥り、しょんぼりと肩を落とす。
 そんなナツキが愛おしくて仕方ないシズルは、ふふっと微笑んでそっと髪を梳いた。
「あんたはまだまだこれからどす、それにナツキ」
「は、はい?」
「あんたのそばにおるお姉さまを一体誰やとおもてますの?」
「え?あの・・・シズルお姉さま・・・です」
 小さく呟くと、ナツキは恐る恐る顔を上げた。
 不安そうなナツキを安心させるように、強く頼もしい笑顔でシズルはキッパリと告げた。
「これから先、うちはあんたの為に舞います・・・闘います。」
「え?それはどういう・・・」
「ナツキはちゃんとうちを・・・うちだけを見とけばえぇ、うちから盗めるものは盗んだらえぇ。ナツキやったら出来るハズどすぇ」
「でも・・・」
 髪を梳いていた手でナツキの両頬を包むと、ぐいっと無理矢理自分の方に向ける。
「ツベコベゆわんでえぇの」
「は、はい!」
「よろしい」
 いつものようにふわりとした笑みに戻ると、シズルはよしよしと子供をあやすように撫でる。
「ほなオマジナイしときまひょか」
「オマジナイ・・・ですか?」
「早く傷が治りますように・・・な」
 言うなりシズルはナツキの額に唇でそっと触れる。
 続いて頬へ、そしてゆっくりと手を取ると流れるように唇を、傷のある手の甲に持って行くと、優しくキスをする。
「あ、あのっっっ・・お、お、お姉さま?何を・・?」
 心臓をバクバク言わせながらも硬直しっぱなしのナツキを無視してシズルの行為は続く。
「えぇから黙りよし」
 お姉さまの命令に素直に従うように、ぎゅっと目を閉じて空いた手でシズルの腕にしがみつくようにつかまる。
 手が緊張で震える。
「気持ちえぇやろ?ナツキ」
「んっ・・・シズル・・ねぇ・・サマ・・・」
「傷が治ったら・・・続きしたるさかいに、早ぉ治しな」
「ん・・・」
 コクリと頷くだけで精一杯のナツキの唇に、最後はシズルの唇が重なった。
 呼吸をすることも忘れて必死でそれに答えようとするが、まだ経験の少ないナツキは不器用にしがみつくことしか出来なかった。

  ☆

「はぁ~あん頃のナツキ、かわいかったどすなぁ」
「な、な、何だ?イキナリ」
 ナツキの横でうっとりと意識を飛ばすシズルにギョっと後ずさる。
「半ベソかいてしがみついてくるナツキがかいらしくて、自制すんの大変どしたんよ」
「じ、自制なんかしてなかったくせに!」
「そうどすか?」
「そうじゃないかっっっ、あの後だって・・・」
「うーん、せやったかしら?」
「ばかっっっ」
「ふふっ、今も昔もナツキはかいらいなぁ~」
 あれから何度も何度もシズルに触れられ、いい加減慣れてもいいハズなのに時が流れ、立場の変わった今になってもまだ新鮮な反応をするナツキの耳元でそっと囁いた。
「ずーっとそばにおらしてな、ナツキ」
 真っ赤に染めた頬を隠すように視線を落として書類の束を睨みつけると、ナツキは一言
「好きにしろ」
 言って、すぐそばにあったシズルの頬に一瞬触れるだけのキスをすると、何もなかったように仕事に戻った。
 相変わらず頬を染めたままで・・・。
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Date:2008/08/25
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