Planetarium SS置き場

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□ 静留×なつき □

パズル

ゲーマーななつきっぽい感じ



パチン
「よし・・・次はっと・・・」
 ごそごそとなつきは独特の形をしたカケラと睨めっこをしながら探る。
「あ!これはここだなっ、よし!」
 パチンと小気味の良い音を立てて収まるべき場所にハマるカケラ。
「よしよし、順調順調♪」
 その時だ、横からにゅっと伸びた手がカケラを一つつまむと、パチンと何の迷いもなく収めてしまった。
「なっ!?」
「ん?どないしたんなつき?そない怖い顔しはってからに」
「静留!勝手に手を出すな!これはわたしのだ!」
 いつの間にかなつきの隣にキチンと正座をしてキョトンと見上げる静留の顔に、ビシっと人差指を突きつけて怒鳴る。
「いややわぁ、そないなことで怒らんでもえぇやないの」
「そないなことじゃない!」
「せやけど・・・なつきここんとこそればっかりやってるさかいうちは退屈なんどす」
「うっ・・・でもこれは静留が買ってきたんじゃないか」
 そう、最近静留がレポートに追われてなつきを構ってやれなくなりそうなので、苦肉の策としてなつきの部屋にジグソーパズルを持ち込んでみたところ、思いのほかなつきがハマってしまったのだ。
 言うなれば、これを“なつきのモノ”だと主張をするのはおかしいのだが・・・。
 レポートをさっさと済ませて飛んで来たというのに、今でもなつきはそれに夢中になっていた。
 せっかく遊びに来た静留が退屈だというのも無理はない。
 せめて一緒にさせてくれればいいのに、なつきはすっかり独り占めしていた。
「なつきのイケズ、うち頑張ってレポート終わらせたんやから、構ってくれてもええやないの」
「うっ・・・」
「そんなん夜中までやっとるから寝坊するんどす」
「あう・・・」
「ご飯もあないなもんばっかり食べて・・・どうせ食べながらパズルしてたんですやろ」
「・・・」
 3日ぶりに来たなつきの部屋には、カップラーメンやインスタント食品、ジャンクフードの紙袋が散乱していた。
 ちょっと目を離すとこれだと呆れながら片付けた静留だった。
「もうえぇもん、なつきが構ってくれへんのやったらうち帰ります」
 ぷいっと拗ねたように立ち上がると、コートを片手に玄関に向かう。
「え?あ、ちょ、し、静留!!!」
 さすがに悪い事をしたと思い直したなつきは、手にしていたカケラを放り出すと慌てて静留の後を追った。
 ぐいっと静留の腕を掴む。
「・・・」
 ぷいっと顔を背けたままの静留の前に回り込むと、なつきはすまなそうに眉を寄せて見上げた。
「ごめん」
 なつきはきゅっと静留の首に腕を回して抱き寄せた。
「ごめん静留」
 もう一度耳元で囁くように繰り返す。
「なつき」
「一緒にやろう?」
「・・・えぇの?」
「ん、静留と一緒がいい、わたしも寂しさを紛らわす為についその・・・夢中になってしまっただけなんだ、ごめん」
 静留の首元にスリスリっと顔を摺り寄せて甘えるように囁く。
 それが心地よくて、静留もなつきの髪に顔を埋める。
「堪忍な、寂しい思いさせてしもて」
 ゆっくりと愛おしそうに何度も髪を撫でる。
「いいんだ、仕方ないもんな」
「ん・・・」
 大学生と高校生、年こそ1つしか違わないのにこの立場の違いが大きな隔たりだと痛感する。
「静留、ほらコート置いてこっち来い」
 それを払拭するかのように静留の手にしていたコートに手を伸ばし、奪い取ると元のハンガーにかけてやる。
「なつき」
「ん?」
「ふふっ、なんでもありまへん」
 すっかり機嫌の直った静留は、ニッコリと微笑んで小首をかしげる。
「なんなんだ?」

  ☆

「よし!最後の1ピースだぞ」
「せやね」
 静留の指がなつきの指が掴むカケラの半分に伸びた。
「行くぞ?静留」
 緊張の一瞬だ。
 パチン
  最後のカケラがキッチリハマった瞬間だった。
「やった!」
 ぱぁっとなつきの顔に笑みが広がった。
「よぉ頑張りはったなぁなつき」
 一つ一つハマっていくごとに浮かび上がってきたそれは、なつきの愛車と同じ、ドゥカティの疾走する写真だった。
「これは・・・結構感動だな」
「せやねぇ、共同作業やったしねぇ」
「うん・・・でもやっぱり一人でやるより楽しくていいな」
「ほなまた買ぉてきますわ」
「いや・・・しばらくはいい」
「え?なんで?」
 驚く静留の頬にふふっと笑ったなつきは突然チュっとキスをする。
「な、なつき?」
「今度は・・・静留と遊ぶから・・・いいんだ」
 心なしか頬を染めたなつきはプイっとそっぽを向いてしまう。
 静留は嬉しさのあまりきゅっと抱きつくと、ドサっとなつきの体を勢いよく押し倒した。
「嬉しいわぁなつき」
「わかった!わかったから静留苦しい!」
 ジタバタと静留に組み敷かれた体が暴れる。
「ベッド行きましょか、なつき」
「・・・静留?」
「それともココがえぇ?」
「・・・はい?」
「うちと遊ぶんやろ?」
 満面の笑顔で静留はサラっと答える。
 顔面真っ青になったなつきは
「お前・・・一体何して遊ぶつもりなんだ?」
 一応聞いてみるが
「いややわぁ、なつき」
 天使のような笑顔で頬を染めるだけの静留。
 答えになっていない・・・いや、ある意味わかりきった答えではあるのだが。
 なつきと(で?)遊べるという嬉しさからリミッターの外れた静留を止めることなど今のなつきに出来るわけもなく、抵抗も虚しく、結局いつものようにグッタリするまで遊ばれてしまったのだった。
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Date:2008/08/25
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