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□ シズル×ナツキ □

初めての・・・

これもまたCDの影響大でしたねぇ
ナツキクルーガー回顧録の後に書いたもんとシズルヴィオーラ回顧録の後に書いたもんでは若干食い違うけどそこはそれ・・・ね?




「こ、この間は申し訳ありませんでした!シズルお姉さま」
 ガバっと直角以上に頭を下げるナツキ。
 結局ハルカとシズルの歓迎舞踏はシズルの圧倒的勝利だったので、ナツキは無事シズルのお部屋係になれたのだ。
 もし万が一自分が負けることがあったとしても、シズルはナツキを譲るつもりはこれっぽちもなかったのだが。
 それでも手に入れるからにはキチンと筋を通したい。
 それがナツキとハルカに対しての礼儀というものだ。
 ナツキはシズルにしたことが、よくよく考えたら相当失礼なことだったと改めて思ったのだろう。どうもモジモジと何か言いたそうにしていたので、シズルはナツキを連れて自室に戻った。
「ナツキ?どないしたん?」
 部屋に足を踏み入れた徒端の出来事だったので、シズルは驚いた。
「えぇんよ、もう気にせんときよし。あれはうちかて悪かったんやから」
 下げた頭をなでなでと撫でてやるシズルの優しい手。
「でもお姉さまをひっぱたくなんて・・・」
 恐る恐るというように顔を上げたナツキの、震える手がシズルの頬に伸びるとそっと撫でる。触れられて、驚いたシズルはその手をそっと握り返す・・・微笑んで。
「ほら、もう顔あげよし、今からそんな気張ってたかてしんどいだけどすえ?」
「でも・・・」
 不安そうに潤む瞳。
 シズルの鼓動がドクンと跳ねる。
 その動揺を悟られないように、小首を傾げてパンっと拍手を一つ打つと、ニッコリシズルは笑う。
「はい!もうこの話はオシマイ!えぇね?ナツキ」
「・・・はい」
「これからよろしゅうね」
「こちらこそよろしくおねがいします!お姉さま」
 再び折り曲げられる柔軟な体に、シズルは微笑みかけた。

  ☆

 部屋の掃除をしに来てパタパタと忙しく駆け回るナツキを、目を細めて見守るシズル。
「なぁナツキ?」
 せわしないナツキの動きを止めるように、思わず声をかけてしまう。
「はい?何でしょうお姉さま」
 額に汗を浮かべて箒を持ったまま振り返る。
「アンタ、うちのあれが初めてやったんやねぇ」
「な、何がですか?」
「キ・ス」
 そっと自分の唇に人差し指を当てて、悩ましげにそう言う。
「な、な、何を?あ、当たり前じゃないですか!」
 上気させた頬から湯気が見えそうなくらいナツキは動揺していた。
 この話はもう終わりだと言ったのはシズルなのに、再び違う角度から穿り返す。
「堪忍ねぇ、うちなんかがもろてしもて」
「そ、そんな!いいんです!あの時はそのぉ、びっくりしただけで・・・」
 モジモジとくすぐったそうに肩を竦めると、わざとらしく掃除を再開した。
「ホンマに堪忍なぁ、ナツキ」
 シズルはそっと背後からナツキの体を箒ごと抱きしめる。
「え?あの、お、お姉・・・さま?」
 必死で顔だけでも振り向こうともがくが、シズルの腕に邪魔されてそれ以上身動きは取れなかった。
「うちな、あないにまっすぐ一生懸命うちのこと全部受け入れたい、わかりたいって・・・お部屋係りにしてくれゆわれたん初めてやったんよ。よーさんおるファンの子ぉら相手には『キレイで優しいお姉さま』演じるしかありまへんでしたさかいに、ホンマのうちを知りたいゆわれたのは、嬉しかったんどす。みんなにえぇ顔するうちが悪いんやけど、それがホンマのうちやと思われてしまうねんね。アンタのこともそんな子ぉらとおんなしに思ってしもてたんよ。堪忍なナツキ」
 ナツキの長い髪に顔を埋めて耳元で囁くように言い訳をし、謝るシズルの声を聞いているうちにナツキの体の硬直が次第に解けていった。
 そっと腕を解き放つと、ナツキは箒を机に立てかけて振り返る。
「もう無理しないで下さいお姉さま」
「え?」
「わたしの前で無理するのはやめてください、わたしはもっと色んなお姉さまを知りたいんです!」
 ふわりと微笑んでシズルの服の裾をつまむ。
「どんなお姉さまもその・・・絶対好きですからっ」
 ナツキの中にある勇気を総動員させた一世一代の告白に、顔をもうこれ以上ないっていうくらいに真っ赤に染めた。
「えらい嬉しいことゆぅてくらはるなぁナツキ・・・おおきに」
 心なしか薄っすらと染まるシズルの頬。
 どんなファンの子達からの告白よりも嬉しい言葉。
 声が震える。
「でもそのぉ・・・出来ればわたしの前でだけにしてください、素のお姉さまの姿を見せるのは」
「なんで?」
「えっと、その、それは・・・」
「せやね、ファンの子ぉらのこといちいち幻滅させんのも可哀想やしねぇ」
「・・・」
「冗談どす、せやけどこうやってうちが誰かのもんになったらどちらにせよ幻滅されそうどすなぁ。ファンが減るのは寂しいような気もしますけどねぇ」
 きゅっと今度は正面からナツキを抱き寄せると、耳元で囁いた。
「うちはもうアンタのもんやさかいにね」
「それは・・・わたしのセリフです、お姉さま」
 シズルの腕の中で身じろぎをするナツキ。
「あきまへんぇ、もう離しまへん」
 ふふっと笑うとシズルはそっとナツキの唇を人差し指で塞ぐ。
「なぁ・・・えぇ?」
「え?」
「キス・・・してえぇ?」
「あ、えと・・・はい」
 その答えにシズルは満面の笑顔を浮かべた。
 唇が重なる・・・これが始まりだった。
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Date:2008/08/24
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