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□ 夏実×美幸 □

充電〜夏実〜

忙しい時期を少し抜けました。
あたしの生活から出たネタです。
きっと続く・・・多分(笑)







 最近大きな事件が続いていた。
 残業続きで家には着替えにか寝に戻るだけ。
 今の事件では美幸と役目が違ってて、仕事でも家でもすれ違い。
 ・・・キツい。
「はぁ〜」
 思わずため息が洩れる。
 ストレスを吐き出すところもなくて、毎日悶々と暮らしている。
 誰もいない部屋に向かって、いってきまーすと呟いてみるが、シーンと静まり返る部屋にこだまするだけだった。
 ガチャリとドアを開ける。
「あ・・・!」
「あ、美幸」
 すれ違いで帰って来た美幸がいた。
 疲れた顔をしてる。
「おつかれ、今終わり?」
「ううん、シャワー浴びて着替えたらまた行くわ」
「そっか」
「夏実は?今から?」
「ん」
「キツいわよね、実際」
「だね」
 言葉が続かず、目を合わせると力なく笑う。
「ね、夏実」
「ん?」
「ちょっとだけ・・・一緒にいられない?」
「え?」
「少しでいいの」
「あ、うん」
 あたしは靴を脱ぐと美幸の後を追ってリビングに向かった。

 ぼすんっとソファに腰を下ろす。
 ここに座ると根が生えそうでここんとこ座ってなかったな。
「あーーー疲れた」
 隣に美幸が座ると、あたしの肩にコテンっと頭を乗せて来る。
 その肩を抱いて、あたしも美幸に寄り添う。
「いつまで続くのかね」
「そうね」
「部屋、散らかす余裕もないよね」
「あら、いいことじゃない?」
「えー?そっかなー」
 あははっと久しぶりに声を上げて笑う。
「でもさ・・・美幸とすれ違うのは辛いよ。一緒に暮らしてるのに・・・同じ職場に勤めてるのにどこでも一緒にいられないのは、さ」
「そうね・・・」
 美幸の手があたしのシャツを掴んでしがみついて来たかと思うと、今度は両手があたしの首に回され、ぎゅっと思いっきり抱きしめられた。
「ふぇ?」
 妙な声が出る。
 抱きしめたまま離してくれそうにない美幸の背中をぽんぽんと軽く叩く。
「どしたー美幸?」
「・・・充電中」
「へ?」
「もう少しだから」
「そっか・・・じゃあ」
 あたしは美幸が壊れない程度に力をこめて抱きしめた。
「急速充電!!」
「きゃっ」
 久しぶりにきゃあきゃあとはしゃぎながらソファに倒れ込んだ。
 あたしは美幸を組み敷くように見下ろすと、じっと見つめた。
「夏・・・実?」
「うん?」
「あたし頑張るから・・・終わったら・・・」
「終わったら・・・?」
「ずっと一緒にいて」
「ずっと?」
「一日中」
「そーんなこと言っちゃっていいのぉ?後悔しない〜?」
 コクリと少しだけ恥ずかしそうに頬を赤らめてうなづく。
 それがすっごくかわいくて、あたしの理性が吹っ飛びそうになる。
 ギリギリのところで踏みとどまると、ぎゅっと唇を噛む。
 ふっと美幸の指先があたしの唇に触れた。
「ん?」
「血・・・出てる」
 親指が血を拭ったかと思うと、今度は柔らかな唇が触れた。
「もう少しだから・・・ね?」
 あたしを慰めるように、そしてどこか自分に言い聞かせるように少しだけ笑う。
「わかった」
 あたしは立ち上がるとへへっと笑う。
「あたしそろそろ行くね」
「ん、ごめんね引き止めて」
「いいっていいって」
 カバンを背負うと玄関に向かう。
 靴を履いてくるりと振り返った。
「じゃあ・・・お先に」
「いってらっしゃい」
 あたしは美幸の手を取ると、少しだけ引っ張った。
 驚いてバランスを崩す美幸の唇に、キスをした。
 触れるだけより少し深くて長いキス。
「いってきます」

 あたしまだ頑張れる。
 もう少し頑張れる。
 




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Date:2014/09/16

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