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□ 静留×なつき □

手錠4

どっこいしょ




「なぁなつき?」
「何だ?」
 気だるそうに短い返事をする。
 静留は体を半分起こすと眩しそうに目を細めてなつきを見下ろす。
 その拍子にハラリとシーツがすべり落ちる。
 静留の白い肩や胸が露になると、今更ながらなつきは目のやり場に困って視線が泳ぐ。
「ばか・・・風邪引くぞ」
 真っ赤になってそっとシーツを引っ張り上げると、肩にかけなおしてやるなつき。
「聞きたいことがありますねんけど・・・」
 眉を寄せて神妙な顔で、ずっと心に引っかかっていた事をなつきに問う静留。
「ん?」
 撫でるように静留の腰を抱くなつき。
「 奈緒はんのことやねんけど・・・」
「奈緒?奈緒がどうかしたのか?何かされたか?」
 意外な名前が出たことに、手を止めて怪訝な表情で問い返すなつき。
 静留はゆるりと首を振る。
「奈緒はんうちのことまだ怒ってはるんやろか?」
 怒ってる・・・確かにあの時の二人は異常だった。
 わたしを巡って・・・といえば語弊があるが、静留は鬼と化し、奈緒もまた憎しみの全てをわたしにぶつけようとしていた。
 あの戦いは静留の圧勝だったが、遺恨が残ったのもまた事実だろう。
 だが・・・。
「静留に?いや、もう気にしてないみたいだが・・・」
「ホンマに?」
「ん、実は以前わたしも気になったから聞いてみたことがあったんだ。静留の・・・お前のこの手を血で汚させてしまった責任はわたしにもあるからな」
 静留の手を取り口付けを一つすると、辛そうに眉を寄せる。
「そないなことあらしません・・・」
 なつきの言葉が嬉しかったのか、コツンっと額をなつきの額に寄せるとふわりと微笑む。
「いや、あれはわたしが悪いんだ。わたしが不甲斐なかったから・・・そしたら奈緒のヤツ何て言ったと思う?」
「ん?」
『昔のこといつまでも振り返るほど年取ってないわよ!若者にはやること多くて忙しいんだからヒマな年増女と一緒にしないでよね!』
 だとさ。
 なつきは奈緒の口真似をして・・・似てはいないが、そう言うと静留の髪を一房つまんで指先でくるくる弄ぶ。
 ふふっと何を思い出したのかなつきの口元がほころぶ。
「どないしたん?」
「いや、そう言った時の奈緒の顔がな」
「え?」
 ふふっともう一度声に出して笑う。
 わたしが謝ろうと呼び出して頭を下げた事によほど驚いたのか、奈緒はしどろもどろになってそう答えたんだよな。
 顔なんか真っ赤にして、言葉は素直じゃないけど結構イイ奴だと思う。
「何?なつき」
「何でもないさ。とにかく奈緒は大丈夫だ」
「そうどすか?」
「あぁ、お前はお前らしくいつものようにのほほんとしてりゃいいさ」
「ん、そうします」
 静留は安心したのか再び隣に体を横たえると、なつきの首にしがみつくように腕を回し、胸元に擦り寄る。
「ん?」
「あんたが好きや、なつき」
 なつきは静留の髪にそっと唇を寄せると囁いた。
「こうやって静留に捕まるのなら・・・それも悪くない」
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Date:2008/08/23
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