Planetarium SS置き場

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□ 美奈×レイ □

久しぶりの実写美奈レイです。
思いつきです








「ねぇ・・・次はいつ頃?」
「んー?来月アタマかなぁ」
「そんなに?」
「寂しい?」
「べっつに!!」
「意地っ張り」
 そんな会話をかわしたのはもういつになるだろう?
 美奈が海外公演だとかで旅立ったのはその翌日だった。
「ばか・・・あれから何ヶ月経ってるのよ」
 
  ☆

「レイ!今帰り?」
 振り返るとまことがあたしに向かって駆け寄ってきていた。
「ん」
「ちょっと遅いんじゃない?」
「掃除当番だったから。まことこそ遅いんじゃない?」
「へへっ、英語の補習」
 照れくさそうに頭を掻く。
「亜美ちゃんがついててどうしてそうなるのかしらねぇ?」
「うっ」
「はぁ〜」
 思わず出るため息。
 そんなあたしをじっとただ見下ろしているまことの視線を感じて顔を上げると、いきなりクシャっと頭を撫でられた。
「な、何?」
「元気出せよ」
「え?」
「もうすぐ帰ってくるって噂だぜ?」
 まことが指したのはビルのてっぺんにデカデカと飾ってある愛野美奈子の看板だった。
「・・・」
「連絡、取ってるんだろ?」
「・・・」
「え?まさか・・・?」
「今初めて聞いたわ、その話」
「えーーーー?嘘だろ??」
「ありがと、教えてくれて」
 あたしはくるりとまことに背を向けて歩き出した。
「あ、いや、ちょ、レイ?」
「今日は休むから」
「あ、うん」

  ☆

 家に帰ると制服のままゴロリと畳に寝転んだ。
 もう何もする気がおきない。
 あたしは彼女の一体何なのだろう?
 どうして人の噂で彼女の動向を知らされなきゃいけないのか。
 国民的アイドルという特殊な職業についているんだから多少はしょうがないと諦めてはいたけれど・・・。
「はぁ〜」
 ゆっくりと身体を起こすとノロノロと制服に手をかけた。
 シワにすると後が面倒だ。
 その時だ、あたしの携帯が鳴り響いた。
 あれから一度も鳴らなかった音楽が。
「はい?」
「もう!遅い!切っちゃうところだったわ」
「美奈?あんた今まで・・・」
「はーいストップ!!」
「ちょっ」
「今から行くから」
 相変わらず有無を言わさない物の言い方にカチンと来たものの、言い返す間もなく電話を切られた。
 それから30分ほどして美奈がやってきた。
 縁側からいつものように勝手に上がり込む。
 障子が開けられ、あたしたちは対峙した。
 沈黙が続く。
「久しぶりじゃない」
「美・・・奈?」
「そうよ」
「ど・・・して?連絡もしないで今まで何してたの?」
 久しぶりに会って動揺していたのか、わかりきったことを聞いてしまう。
「何って・・・見てなかったの?」
「何を?」
「テレビとかネットとか」
「多少は」
「多少って・・・愛されてないなぁあたし」
 やれやれとため息をついてがっかりする美奈。
「連絡くらいくれたらいいじゃない」
「あのねー海外から電話って中々できないって!時差とかもあるし。まぁレイがパソコン持っててくれたらいいんだけどさ!」
「うっ・・・」
「今度行く前にパソコン買いにいくわよ」
 言って美奈はふわりとあたしを抱きしめた。
「え?」
「ごめん」
「あの時・・・来月アタマって言ったのに、もう3ヶ月経ってるわ」
「わかってる」
「そんなに放っておかれたら普通なら別れるわ」
「そうね」
「ばか・・・んっ」
 美奈の唇があたしの唇に触れた。
 久しぶりの感触。
 その一瞬が引き金になった。
 会えなかった時間を取り戻すかのようにキスを繰り返す。
 あたしにはそれだけで十分だった。
 会いたくて会いたくて、声が聞きたくて毎日CDを聞いて、でも満たされなくて。
 腹が立ってもう別れたいと何度思ったかわからなかったのに、そんな辛い想いがたった一瞬で瓦解してしまう。
 どれだけ彼女のことを好きなのか思い知らされた。
「レイ・・・あたし週末休み貰ったから、その間だけでもあたしのそばにいて」
「いいの?」
「あたしがいてって言ってるの」
「・・・わかった」
「じゃあ帰るわ」
「え?」
 突然の別れの台詞に不安になる。
「ごめん、今空港から帰りなんだ」
「え?そうなの?」
「ん、マネージャー待たせてるから一旦帰るけど、国内にいる間は絶対連絡するから」
「わかったわ」
「ちゃんと電話、出なさいよ」
 クイっと人差し指で顎を持ち上げられたかと思うとチュっと触れるだけのキス。
「じゃ・あ・ねっ」
 バイバイっと手を振って去っていった。
 嵐のようにやってきたかと思うとまた嵐のように去っていく。
 
 全くあたしもとんでもない人を好きになったものよね。
 




 
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Date:2013/11/21

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