Planetarium SS置き場

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□ 静留×なつき □

静なつです
暑いですねー
お前らが暑いわ!

みたいな









「うー、暑いなぁ〜」
「そうどすなぁ」
 洗濯物を畳みながら暑さを感じさせない笑顔で答えた。
「ホントに暑いと思ってるのか?静留」
「思てますよ?見えまへんか?」
「見えない」
「うーん・・・せや」
 ぽんっと柏手を一つ打つと
「海にでも行きまひょか?なつき」
「え?海?」
「せや」
 満面の笑顔で答えた。
「海ぃ?海なぁ・・・」
 静留が女を侍らせてオイルを塗らせていた光景を思い出した。
「なんやの?気ぃすすまへん?」
「そうじゃないけど・・・2人で?」
「そのつもりやけど?」
「じゃぁ・・・行く・・・」
 妙に歯切れの悪い返事しか出来なかった。

 海岸はさすが真夏だけあって人で溢れていた。
 若干うんざりしながら空いたスペースにパラソルを立て、荷物を置いた。
「さて、なつき日焼け止め塗っときますか?」
「あ、うん」
 体育座りをして静留に背中を向ける。
「そんなんちゃんと塗れまへんわ、寝てくれまへんか?」
「あ、あぁそか」
 ごろりとうつ伏せに寝ると、静留の手が背中にたっぷりとクリームを塗ってくれた。
 自分で塗れるところは自分で塗ると、
「静留も塗るか?」
 と差し出した。
「ほなお願いします」
 なつきが寝転んでいた場所に、今度は静留が寝転んだ。
 その寝姿を見て心臓が跳ねた。
 静留・・・スタイルいいなぁ。
 クリームを手に出したはいいが、背中に触れるのを躊躇していると、何やら多数の視線を感じた。
 顔を上げると、周りの視線が・・・男も女も、それこそ子どもや年寄りまでもが静留の寝姿に釘付けになっていた。
「へ?」
 一瞬状況が判断出来ずに、ぽかんと口を開けて視線と静留を見比べてしまった。そして3秒後、我に返った。
「ちょ、何だお前ら!見せ物じゃないぞ!散れ!」
 シッシっと睨みつけると、野次馬を追い払った。
「どないしたん?なつき」
「もう帰りたい」
「え?」
 静留は身体を起こすと、心配そうに覗き込んで来た。
「何かイヤなことありました?」
 ぶすっと頬を膨らませた。
「静留が・・・」
「うち?」
「みんなが静留を見るから・・・」
「え?」
「ヤダ」
 ぷいっと静留から目を背けた。
「ふふっ」
「何だ?」
「いや、なつきかいらしなあぁと思って」
「ばか」
「だって、ヤキモチ妬いてくれたんやろ?」
「別に・・・」
「ほな帰りまひょか?」
 優しい顔で笑うと、荷物を片付け始めようとする静留を見て、何だか子どもみたいなヤキモチを妬いた自分が情けなくなった。
「ごめん」
 静留の手を止める。
「え?」
「せっかくだから少し遊ぼう」
「ええの?」
「うん、そのかわり静留はわたしのそばを離れるな!絶対だぞ」
 こういう時の静留はものすごく嬉しそうな顔をする。
 そして犬のように忠実にわたしのそばをくっついて離れない。
 それがわかっているからわたしはつい静留を束縛してしまう。
「ん」
 よし!今日は絶対静留を守る!


 ビニールボートを浮かべ、遊び疲れたなつきはぼんやりと寝そべっていた。
 その横を、ボートに掴まって泳ぎながらなつきを見つめる。
 あんなにふてくされていたのに、結局ものすごく楽しんでいたなつき。
 ホンマにずっとうちのそばを離れようとせぇへんし。
 なつきはうちが他の人にジロジロ見られるのがイヤやて言うけど、その視線の先に自分も含まれていることに気づいてへん。
 うちの方こそずっと、かいらしいなつきを誰の目にも触れへんとこに閉じ込めたいと思ってるのに。
「静留?」
「ん?」
「そろそろ帰るか」
「せやね」
「楽しかったな」
「ん、うちも楽しかった」
「なぁ静留」
「ん?」
「うるさく言ってごめん」
「え?」
「くだらない嫉妬とかして、余裕なくて、静留を束縛してごめん」
「なつき・・・」
「わかってるんだ、わたしは年下だし静留に比べたら何もできないし、迷惑ばかりかけてる。でもそれでもそばにいてくれる静留に甘えてしまっている」
「そんなん気にせんでえぇのに。うちはそんななつきも全部好きなんやもん」
「そうかもしれないけど・・・もっとこう・・・静留が誰に見られても言いよられても鼻で笑えるくらいの・・・コイツはあたしのだ!ざまぁみろ!っていうくらいの余裕があればなって・・・」
 両手を交差させて、顔を見られないように目の上を覆う。
「自信あらへんの?」
 コクリと小さく頷く。
「なつきは気づいてへんかもしれへんけど、その視線の先になつきがおる事もよーさんあるねんで」
「え?」
「そのたんびに相手を引き裂いてしまいたなる・・・余裕がないのなんかうちも同じですわ」
「おいおい」
 ふふっと笑うなつき。
「うちはなつきが何言うたかて離れへんから安心し」
「ん」
「さて、帰りまひょ」

 帰り道もずっと、うちのそばを離れへんなつきの姿はナイトというよりわんこに見えて、やっぱりかいらし子やなぁと改めて思ったことはナイショどす。
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Date:2013/08/10

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