Planetarium SS置き場

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□ 静留×なつき □

いちばん

突発SS
最近あんまし書いてへんかったから、もうどこまで行ったんかわからへん。
そんなことでまだ初期くらいの話をまた書いてみた。
でも・・・こんな話書いたことなかったっけ?
微妙(笑)








——悪い、今日も遅くなるんだ、舞衣と命に呼ばれてて——
——わかりました、ほなうち今日はこのまま家帰りますな——
——悪いな、明日は絶対行くから——

 そんなメールのやりとりが最近増えた。
 なつきはよぉ舞衣さんとこに遊びに行くようになったみたいで、遅くまでおしゃべりをしているのか泊まってくることもしばしばあった。
 ずっと1人で、友達ゆーたらうちくらいしかおらへんかったなつきが、あの事件以降友達とよぉ遊ぶようになった。 それはえぇことやと思うし、止めるつもりもあらへん。
 せやけど・・・。

  ☆

 なつき、何時頃なるんかしら?
 ご飯何がえぇかな?
 最近ちゃんと作ってあげてへんかったからなつき、ちゃんとしたもん食べてへんかもしれへんし。
 腕ふるいまひょか。

 そう思ってから数時間、なつきから連絡がけーへんまま時間は夜中になろうとしていた。
 この時間まで連絡あれへんってことはもう今日はけぇへんかもしれへん。
 思わず溜息が出る。
 用意していた晩ご飯をラップで包み、冷蔵庫にしまっていく。
 自分1人で食べるには多いし、もう食欲もわかへん。
 なつき・・・。

  ☆

「すまん!静留!」
 大学の門の前でうちを待ってたのか、出て来るなりなつきに突然頭を下げられた。
「どないしたん?なつき?」
「昨日・・・待ってただろ?」
 すまなそうに上目遣いで見上げて来る。
 周囲の視線を浴びる中、それでもなつきは一生懸命謝ってくれる。
「そないなこと気にせんでえぇのよ」
「でも!」
「なつきは好きにしたらえぇんやから」
「静留?」
「ほなうち人待たせてますさかいに」
「ちょ、静留!」
 何となく、なつきの顔を直視出来ずにうちはしてもいない約束をでっち上げてその場を離れた。
 うちはもうあんな姿をなつきには見せとぉない。
 なつきは優しい子ぉやから、うちみたいな女も好きやって言うて受け入れてくれて、一緒におってくれて、それだけでうちは幸せなはずやのに、どんどんワガママになっていってしまう自分が怖い。
 せっかく積み直した決壊がまた何ぞの拍子に崩れたら、きっとまたなつきを困らせてしまう。
 つかず離れずの微妙な距離で我慢せんとあかんのに。
 じっとうちの背中を見送るなつきの視線を感じながら角を曲がった瞬間、なつきのバイクのエンジン音が聞こえた。

  ☆

 遠回りして時間を潰し、帰ったのはもうすっかり夜も更けた頃だ。
 部屋の鍵を取り出して挿し込んだ時、違和感を感じた。
 開いてる?まさか・・・。
 ドアを開けると、ついているハズのない電気がついていた。
 そしているはずのない人がいた。
「遅いぞ静留」
「え?」
「こんな時間まで女一人でどこ行ってたんだ?心配するじゃないか」
「・・・何で?」
「待ってた」
「え?」
「静留を待ってた」
「どうやって?」
「大家さんにイトコだって生徒手帳見せたら入れてくれた」
 かなり強引に説得したのだろう、うちの大家さんはそない迂闊な人やあらへんし。
「ちゃんと謝ろうと思って。今日ずっと静留のこと待ってて感じたんだ。寂しいなって。わたしが遊び歩いていた間、静留はいつもこんな想いをしてたのかと思ったら耐えられなかった」
「なつき・・・」
「静留がわたし以外のヤツと一緒にいるなんて考えただけでイライラしたし、悔しかった」
 何も言い返されへんでジっと黙ってたらなつきがそばに来てきゅっと手を握って来た。
「おい、聞いてるのか?」
「聞いてます」
「舞衣のヤツがしつこく聞くんだ、お前とのこと」
「え?」
「言うまで離してくれなくて、だから・・・ごめん」
「何て・・・言うたん?」
「え?いや、その・・・それは・・・だなぁ」
 しどろもどろになって何やらゴニョゴニョと濁すなつきの頬が真っ赤になっていた。
「なつき?言うて」
「だからー!わたしはその・・・静留のことが大事なんだって・・・静留の横にいるのはわたしであって欲しいんだって・・・そしたら・・・次からは遊びに来るなら一緒に来いって舞衣に言われたからその・・・迎えに来た」
 恥ずかしそうに俯くなつきの手に力が入る。
 かわいいなぁなつきはホンマに。
 思わず笑みが洩れた。
「わ、笑うな静留!」
「せやかてなつき・・・」
「え?ちょ、し、静留?泣くなって!」
「え?」
 ものすごく困った顔でなつきが慌てている。
 うちが?泣いてる?
 そっと自分の目元に触れてみると、確かにそこには涙が浮かんでいた。
「ごめん!泣かすつもりはなかったんだ!」
「わかってます、堪忍な」
 目の前で困っているなつきの身体をぎゅっと抱きしめた。
「・・・静留?大丈夫か?」
 ぽんぽんと子供をあやすように背中を撫でてくれる。
 うちはそれに黙って頷くことしか出来んかった。
「なつきが好きです。なつきのそばにおれるだけで幸せです。でもなつきが誰と一緒にいようが何をしてようが、うちの想いは変わらへんと思ってたけど・・・やっぱりなつきの一番でおりたい」
「うん、わたしもだ」
「え?」
「静留の一番でいたい」
 言って力いっぱい抱きしめてくれた腕が頼もしかった。

「明日・・・さ、一緒に舞衣のところ行ってくれないか?」
「御易い御用どす」




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Date:2012/10/11

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