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□ まこ×亜美 □

そばにいさせて

リハビリ企画第2弾!
まこ亜美です。
これも最近のあたしの心境からですよー!












「まこちゃん遅いわ、何かあったのかしら?」
 時間に遅れることなど滅多にないまことが、待ち合わせに来ない。
 何かあって遅れる時は必ず連絡をくれるし、何も言わずに約束を破るとかまことに限って考えられない。
 もう・・・30分も経っていた。

  ☆

 電話もコール音が鳴るだけで出る気配もないし、いよいよ不安が募る。
 とりあえずインターフォンを鳴らしてみたが、やっぱり返事がない。
 前から預かっていたけど、まこちゃんがいない時に勝手に入るのはやっぱり抵抗があったので一度も使ったことがなかった合鍵を取り出した。鍵を開け、小声でまことの名を呼びながら中を覗く。
「まこちゃん?いるの?」
 靴を確認する。
 いつもまこちゃんが履いてる靴がそこにあった。
 やっぱりいるんだわ。
 一歩中に踏み込む。
 まずリビングに向かうが人の気配がしない。
 次に寝室に向かうと、物音を立てないようにそっと開ける。
「まこちゃん?」
 ベッドは人の形に膨らんでいる。心なしか息をするたびに小さく動く身体に近づいてそっと揺さぶる。
「まこちゃん?どうしたの?」
「ん・・・んんっ・・・だれ?」
 顔を赤くして朦朧としたまま虚ろな目で見上げる。
「まこちゃん!体調悪いの!?」
「亜美ちゃん・・・か、あぁ・・・ごめんね、今日・・・約束してたのに」
「そんなのいいのよ!大丈夫?」
 額に手を当てると、体温を計るまでもなく高熱を発していることがわかる。
「ん・・・連絡できなくてごめん」
 ゆっくり身体を起こそうとするまこと。
 その身体をそのままもう一度ベッドに沈めると、戒めた。
「寝てて」
「あ・・・うん」
「薬は?何か食べた?」
「薬は一応飲んだけど・・・何も食べられなくて」
「でも少しは食べなきゃダメよ、おかゆ作るから」
「ん・・・ごめん」
「後で薬ももらってくるわ」
「ん・・・」

  ☆

 「まこちゃんほど上手じゃないけど」
 まことを背中をベッドに凭れるようにして座らせると、サイドテーブルにお盆を置いた。レンゲで一口掬い、ふぅふぅと息を吹きかけて冷ますと、まことの口元に運ぶ。
「あーん」
 無言でまことが口を開ける。
「どう?」
「おいひ・・・はふっ」
「そ?ちゃんと食べて薬飲んでね」
「ふぁい」
 気のせいかさっきより楽そうに見える。
「まこちゃん、大丈夫?」
「ふん?何が?」
 言いながら次を強請るように口を開ける。
 そこにレンゲを運びながら問う。
「身体」
「ふん」
 うんうんと頷くまこと。
 ゴグリと飲み込んだ後、まことはニッコリ笑う。
「亜美ちゃんがいてくれるからかな?すごく楽になった気がするよ」
 まだ来たばっかりで、おかゆしかしてないのにそんなカンタンに治るもんじゃない・・・病は気からというのはあながち嘘じゃないのかもしれない。
「油断しちゃダメよ」
「はぁい」
 結局おかゆはキレイになくなった。
「さて、それじゃママのところにいって薬もらってくるから、大人しく寝ててね」
「はぁい」
「じゃ」
 立上がるとお盆を持って部屋を出ようとした、その時だ。
「亜美ちゃん」
「なぁに?」
 くるりと顔だけ振り返ると、何だか不安そうに見上げるまことの目と目があった。
「どうかした?」
「あの・・・」
「ん?」
「早く・・・帰ってきてね」
 一瞬時が止まる。
 寂しそうに、そしてどこか恥ずかしそうに頬を染めているまことがものすごくかわいく見えて、もう一度そのまままことのそばに寄ると、少しだけしゃがんでまことの額にチュっとキスをした。
「へ?」
「いい子だから、少しだけ待ってて。すぐ帰るから」
「ん」

  ☆

 まことを待たせちゃ悪いと思って急いで薬を貰って帰ったが、まことは安らかな寝息をたてていた。
 薬を飲ませたいけど、寝てるのを起こすのもかわいそうな気がする。
 どうしようかと思案していると、気配を感じたのかふっとまことが目を覚ました。
「あ、ごめんね?起こしちゃった?」
「おかえり・・・亜美ちゃん」
「薬、飲める?」
「ん・・・」
「まこちゃん」
「ん?」
 わたしはカプセルと水を少し口に含むと、そのまままことの唇に口づけた。
「・・・???」
 目を白黒させているまことの唇をこじ開けて、それらを無理矢理流し込んだ。
「ん・・・はぁっ、けほっ、亜美・・・ちゃ?」
「飲んだ?」
「・・・うん」
「じゃあしばらく安静ね」
「風邪・・・移るよ」
「いいわよ、まこちゃんの風邪だもの」
「よくないよぉ・・・すっごくしんどいんだから」
「そうみたいね、でも・・・看病してくれるんでしょ?」
「あたりまえじゃん」
「じゃあいいわ、早く治してね」
「うん・・・ありがと」
「今日はずっとそばにいるから」
 きゅっと手を握ってあげると、まことは嬉しそうに目を閉じ、そのうちに再び寝息を立て始めた。
 ふと部屋を見回す。中学生なのに一人暮らしの部屋。
 ママと一緒に暮らしているわたしでも時々すごく寂しいのに、一人だとどれだけ不安で寂しいだろう。
 なのにいつも笑顔で、強くて優しいまこちゃん。
 そんなまこちゃんが愛しくて。
 ずっとこの人のそばにいたいと切に願う。
 今はまだその願いは叶わないかもしれない。
 でもいつかきっと・・・。
 せめて今だけは・・・。
 早く治してね、まこちゃん














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Date:2010/11/21

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