Planetarium SS置き場

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□ シズル×ナツキ □

お姉さまと私

これは・・・完全にCDの影響ですよね(笑)



「学園長とシズルさんってどういう関係なんですか?」
 唐突に繰り出されたアリカの右ストレート。
「な、なんのことだ?」
「えぇ?だってーいつも一緒にいるし、すっっっごく仲いいじゃないですかぁ?」
 最近妙に仲良くツルんでいるイリーナの物知り顔のツッコミ。
「それは、そのぉ・・・」
「噂に聞いたんですけどぉ、学園長はシズルさんのお部屋係だったんですよね!?お姉さまだったハズのシズルさんのことを呼び捨てに出来るなんて・・・」
「不思議ですよぉ」
 次から次へと繰り出されるイリーナとアリカの連打に、すでに私はダウン寸前のボクサーのようだった。
「ア、アリカ、イリーナもちょっと落ち着け、な?」
『がくえんちょぉぉぉっ』
 私は壁に追い詰められながらも二人をいさめるように押し返す。
「確ににシズルは私のお姉さまだったが、アイツはその・・・ちょっと変わったヤツだったんだ。
 そもそも名前はアイツが呼び捨てでいいって言ったんだからなっ!」
 うぅぅっと私の言葉に微妙に納得がいかないようなうなり声をあげる二人に、私は大きくため息をつきながら天を仰ぐ。
「大体どんな関係と言われてもなぁ・・・今は学園長とそのサポート役だ」
『そんなことわかってます!』
 私はいつもの椅子に腰を下ろすと両肘を机に乗せ、その上に顎を乗せた。
「アリカ、イリーナ」
『はい?』
「それ以上はお前達には関係ない」
 キッパリ言い切ると帰れと言わんばかりにドアを一瞥する。
『・・・はぁい』
 渋々肩を落とすと二人はそれ以上はツッコんで来ずに、やっと諦めてくれたのか部屋を出ていった。

  ☆

「まぁったくアイツらは一体何を言い出すかと思ったら」
 再びため息をつくと、今度は別のドアに目を向けた。
 そのドアの向こうはナツキのプライベートルームだった。
 そしてシズルと共に過ごす部屋でもある・・・。
「ただいま戻りましたぇ」
 カチャリと先ほどアリカ達が出て行ったドアから今度はシズルが入ってきた。
「どないしたん?ナツキ」
「ん?あぁおかえり」
「またえらい眉間にシワ寄せてもうて、かわいい顔が台無しですぇ」
 言ってシワの寄ったナツキの額に素早く唇で触れた。
「ばかっシ、シズルっこんなところで!」
 ガバっと触れられた額を両手で隠すように押さえると、キョロキョロと辺りを伺う。
「何やのん今更?いつものことやないの」
「そ、それはそうだが・・・ってだぁかぁらっ」
 すでにナツキの顔はゆでだこのように真っ赤にゆだっていた。
「ホンマにナツキはかいらしなぁ」
「し、し、仕事中だぞっ!」
「固いことゆわんと」
 ちょんっと鼻の頭を人差し指でつつくと、はんなり微笑んだシズルの笑顔にナツキは撃沈した。
 いつもこうしてシズルのペースに巻き込まれて丸めこまれていく。
 昔からずっとそうだ、それでもそれがイヤかと問われると・・・決してそうではなく・・・。
「そういえば・・・私がお前のことをシズルお姉さまじゃなくて、シズルと呼び捨てにし始めたのはいつだったかな」
 ナツキは頬杖をつくと、上目遣いで確認するようにシズルを見上げる。
「いややわぁ、覚えてはらへんのん?」
「ん、何だかそこらへんの記憶が曖昧なんだ」
「そうどすかぁ」
 少しがっかりしたように声のトーンを落としたシズルはくるりとナツキに背を向けた。
「シズル?」
 あうっっシ、シズルがっ・・・。
 またスネられたらコトだっ。
 ナツキは慌てて立ち上がるとシズルの肩をつかんだ。
「ナツキのいけずぅ」
 振り向いたシズルはナツキの顎のラインにツツゥーっと人差し指を這わす。
「うああぁぁぁっやめっ・・・す、すまない」
「なんやったら思い出させてあげましょか」
 目を細めて耳元でそう囁くと、ふぅぅっと息を吹きかける。
「ひぃっ」
 ナツキの背中がそぞろ立つ。
 と同時にヘナヘナと全身の力が抜け、ストンと椅子に腰から落ちる。
「シズ・・・っ」
「鍵はかけました」
「そういう・・・ことじゃなくて」
「どういうことです?」
「・・・ばか」
「そないなことゆうて、ナツキ初めての時はあんなに嬉しそうやったのになぁ」
「は、は、初めてって何だ初めてって!」
 シズルはチョンっとナツキの唇を人差し指で塞ぐと、
「初めてキスしてあげた時のことどす」
 と、イタズラっぽく笑う。
「あ、そ、その事か・・・て違う違う!」
 ナツキは違う初めてを思い出していたのか、またしても頬は真っ赤に染まっていた。
「だ、断じて嬉しがってなんか・・・」
「ほなイヤやったん?」
 途端にしょぼ~んと目を伏せがちにして落ち込むシズルにナツキはまた慌てた。
「あ、いや、ちがっ・・・す、すまないシズル!」
 ナツキの言葉に一喜一憂するシズルに振り回され、普段はクールな学園長を装っているナツキだったが、実はヘタレ街道まっしぐらである。
 だがそれを知る者は少ない。
 絶っっっっ対知られてはならない・・・事実だった。
「・・・イヤじゃない・・・かったです」
「よかった」
 その時だ、ドアをノックする音で我に返った。
 残念そうに笑んで離れるシズルはドアを開けに行く。
「失礼しまぁっす」
「またか・・・」
 その声にビクンっと背筋が伸びて、再び寄る眉間のシワ。
「あら、アリカさん?」
「あ、シズルさん!いらっしゃったんですね!」
 今度はアリカ一人だった。
 アリカはシズルを見ると屈託のない笑顔を浮かべる。
 こいつもシズルを見てオトメになろうと決心したうちの一人だった。
 確かにシズルの舞闘を見て憧れないヤツはいないだろう。
 華麗で、そして力強いシズルの舞にはかつて私も憧れた一人だったからな・・・。
「シズルさん!シズルさんにも聞きたかったんですけどぉ、シズルさんと学園長ってどういう関係なんですか???」
「だぁぁぁっア、アリカ!」
 2ラウンド開始早々の右ストレートにシズルではなく遠く離れていたナツキがダメージを受けた。
「あらぁ?何をいきなりゆぅんか思ったら・・・」
 チラリとナツキの方に視線を流す。
 今日のナツキの過剰な反応が納得いったというようにクスリっと笑うと
「アリカさんそれは、ヒ・ミ・ツ・・・ですぇ」
 チョンとアリカの頬をつつきながらうまくはぐらかした。
 ナイスだシズル!でも・・・それは余計に怪しまれるんじゃぁ・・・。
「えぇぇぇ?気になりますぅぅ」
「っておいっ!」
 頼むからそれ以上ツッコムのはやめろぉぉぉっ。
「お部屋係っていうのがどんなだったのか今みんなに聞いて回ってるんです!
 あたしやったことないしぃ色んな人に聞いていくうちに、学園長がシズルさんのお部屋係だったって聞いて・・・」
「・・・ん?」
 何か様子がヘンだな。
 アリカのやつ一体何を聞きたいって?
「あらあらそうやったんどすか。確かにナツキはうちのお部屋係でした。どんなやったかって?ナツキはなぁ・・・」
「うわぁぁぁっシズルやめろぉぉっ」
 光の速さで椅子からシズルの口を塞ぎに走る。
 もごもごと寸でのところでシズルの口を両手で塞ぐと、ナツキのかつての様々な・・・逸話(?)を語られずに済んだ。
 その行動の早さに目を丸くするアリカ。
「学園長?」
「アリカっそのうちちゃんと話してやるっ!だから今日のところは・・・な?」
 滝のような汗を流し、シズルの口を塞いだままナツキはアリカに出て行くように顎でドアを示す。
「はぁぁい」

  ☆

「今考えたらこの私がシズルお姉さまとか呼んでたんだな」
「うちかてナツキさんゆーてました、あの頃のナツキ初々しくてかわいかったですぇ?」
「うっ・・・」
「いっつもうちの前に来たら緊張して声裏返ってましたもんなぁ」
 ふふっと微笑むとシズルは浴槽いっぱいに溢れている泡を両手に取って、ふっとナツキに向けて吹きかける。
「うわっこらっ、何するんだシズル」
 広い浴槽に二人は向かい合って浸かっている。
 泡のおかげで肩から下は全く見えない。
 ナツキもお返しにと両手に溢れるくらい掬った泡を思いっきり吹きかける。
 泡をオモチャに子供のように、楽しそうにじゃれあう二人。
「あの頃はこんな風になるとは思ってませんでしたなぁ」
「まぁな。私は・・・その・・・“シズルお姉さま”に憧れていたからな。
 お前がお部屋係に指名してくれた時は心臓が飛び出るかと思ったもんだ」
 何だか今更くすぐったいな、シズルお姉さま・・・か。
「そうどすか?うちはナツキに出会ぅた時から決めてましたんよ」
「そうなのか?」
「ん、えらいかいらし子ぉやて思ってました」
 ニッコリ微笑むと、ナツキの鼻の頭についた泡をぴんっと指ではじく。
 思わずギュっと目を閉じるナツキ。
 その隙をついてシズルは素早くナツキを抱き寄せると唇を奪った。
「ん」
 くぐもる声。
 やり場のない手が宙を舞う。
 長い長いキスにナツキの手が大人しくシズルの背に回った。
「ナツキ」
「・・・ん?」
「思い出しました?」
「ん」
 すっかり骨抜きになったナツキは背に回っていた腕をシズルの首に回すと、引き寄せてクンっと首筋に唇で触れた。
「思い出した・・・あの時も風呂だったな」
「せやね、ナツキは一生懸命うちの前でエエ子を演じてはったつもりかもしれへんけど、うちはわかってました」
「うっ・・・」
「ホンマのナツキ見たいなぁ思って色々ちょっかい出してみたけど、結構すぐ剥がれましたよなぁ?ナツキの仮面」
「う、うるさいっ」
 クスクス笑うとシズルは自分の額をナツキの額にコツンと当てる。
「でもこっちのナツキもかいらしくって、益々好きになりましたんぇ?」
「そ、そうなのか?」
「ふふっそうどす」
 やっぱりシズルには叶わないなぁ全く・・・。
「ヘタレでも何でもうちはナツキが好きどす」
「ヘ、ヘタレは余計だっっ」
「アリカさんには何て言いましょ?」
「うっ・・・えと・・・適当に、あ、いや・・・私の威厳が崩れない程度にそのぉ・・・な?」
「わかりました」
 ニッコリと微笑むシズルの笑顔にナツキの頬が緩み、シズルにキスをねだった。
「ふふっかいらしなぁナツキ」
 ナツキのおねだりにシズルは全力で答えた。



 翌週にはガルデローベ学園長である『ナツキ・クルーガーお部屋係伝説』の数々が学園中に広まっていたのは言うまでもない。





おまけ

「ナツキさん、お風呂入りましょうか」
 突然の申し出にナツキはぼむっと頭が沸騰した。
「へ?あ、でも」
「背中流してもらえたらありがたいんやけど?」
「あ、は、は、はいっ」
 それもお部屋係の仕事らしい・・・。

  ☆

「あらぁ誰もおらへんのやねぇ」
 だだっ広い浴室には誰一人生徒はいなかった。
「シズルお姉さま?」
「ほなナツキさんよろしゅう」
「は、は、はい!」
 ナツキの視線はどこを捉えていいのかわからずそこらじゅう泳ぎまくるが、 結局シズルの綺麗な裸身に引き寄せられる。
「ナツキはん?」
「え、あ、はい」
 我に返るとナツキはシズルの背後に膝で立ち、そっとタオルを背中に当てた。
 すべすべの白い雪のような柔肌にタオルを滑らせた。
「おおきに、上手やねぇ気持ちええわぁ」
「あ、ありがとうございます」
「なぁ・・・ナツキ」
「え、あ、は、はいっ」
 『ナツキ』と呼びすてにされたのがくすぐったくあり、嬉しくもあった。
「しんどないですか?」
「え?あ、いえ大丈夫です」
 再びゴシゴシと手を動かすナツキにシズルは
「せやなくて・・・」
 くるりと椅子の上でナツキに対面するように座り直すとタオルを持つ手首を掴む。
「そない取り繕ってばかりでしんどないですか?」
「・・・へ?何の?」
 シズルはそっとナツキの両頬を両手で包み込むと、じっと見つめる。
 まっすぐな瞳に戸惑い、揺れているとそれを見抜いたかのように微笑むシズル。
 次の瞬間、ナツキの目の前が真っ白になった。
 何が起こっているのか理解できずにただぼんやりとされるがままになっていた。
 唇に触れる柔らかい感触。
「ナツキ?」
「・・・?」
「どないしました?」
「あ、あのお姉さま?」
「はい?」
「えと・・・?」
「こんくらいやったらあきませんか」
「な、何ですか?」
 シズルはそう言うなりナツキを浴槽に引っ張っていくと、一緒に浸かる。
「シズルお姉さま?」
「もう黙りよし」
 これ以上言葉はいらないとナツキの唇に人差し指を立てた。

  ☆

「ん・・・はぁっ・・・やめっ・・・てくださいお姉さま・・・」
「ナツキ・・・」
「こんなことしたらオトメの力が・・・」
「それは・・・ん、異性だけ・・・どす、うちは大・丈・夫」
「でも・・・」
「この時間は誰も来ません」
「はっ、あっ・・・お姉さま・・・」
「シズルでえぇよ」
「でも・・・」
「えぇから・・・こんな時くらい・・・な?」
「シズ・・・ル?」
「そうどす、それでえぇんどすナツキ」
「ん・・・」

  ☆

 それからシズルは何を思ってか、外ではきちんと示しをつけるためにシズルお姉さまと呼ばせるが
 二人きりになると呼び捨てにされたがった。
 そしてスキあらばちょっかいを出そうとするようになったのもこの頃からだった。
 一体何を考えてるのかわからない・・・が、今まで見たこともないシズルの色んな顔が見られるのは正直嬉しかった。
 そして頑なに自分を見せるのを拒んでいた私が、全てをさらけ出すことになるのにそんなに時間はかからなかった・・・。
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Date:2008/08/23
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