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□ 美奈×レイ □

美奈レイです
久々すぎてカンが掴めないです。
とりあえず原作ベースのネタでやってみました。















「はぁ~」
 咲きかけの桜の木を見上げて思わず大きな溜息をついてしまう。
「ん?どうしたの?レイちゃん」
 嬉しそうに縁側で足をぶらぶらさせながら木を見上げていた美奈が、いぶかしげにレイを見る。
「春・・・嫌いなのよ」
 正直に告げた。
 だがそれが予想外の答えだったのか、キョトンと目を丸くする。
「へ?何で?レイちゃん花粉症だっけ?」
「違うけど・・・」
「えー?じゃぁどうして?春は出会いの季節だし、新しいことやりたくなんない?それにレイちゃん誕生日もあるしさ、ウッハウハじゃない?」
 その誕生日が憂鬱の元凶だとは言いづらい。
 毎年この季節になると送られて来る父親からのプレゼントを見るとどうしても思い出してしまう。
 かつて想っていた人の事を。
 もう終わったことだし思い出してもどうしようもないのはわかってるし、それでどうのこうのするつもりもない。
 今あたしの隣にいるのは彼女なんだし。
 あたしは隣で一人でべらべら喋る美奈をジっと見つめた。
「な、何?」
「ん?」
「いやん、そんな熱い視線で見つめないでよ」
 激しく照れた美奈にバンバンと背中を叩かれ、ゲホゲホっと咽せる。
「いったいわねぇ」
 涙を浮かべながら睨みつける。
「だってレイちゃんがあんまりにもジっと見つめるからさぁ、で?何?」
「え?」
「だからどうしてあたしを見てたの?」
「あぁ・・・なんでも・・・ないわよ」
「はぁ?何その答え!」
「美奈はさ、好きな人いた?」
「へ?」
 あたしの話の飛びっぷりに目を白黒させる美奈に、畳み掛けるように同じ質問をくり返した。
「ねぇ、いた?」
「そりゃまぁ・・・ねぇ」
「その人のこと、思い出すことある?」
「・・・何よ?レイちゃんもしかして春にそんな思い出があるの?」
「・・・」
「そっか」
「怒った?」
「別に」
 言ってコテンっとあたしの膝に倒れ込んで来た。
 膝枕をせがむようにズリズリと動き、いい場所を探す美奈の長い髪を優しく撫でる。
「拗ねた?」
「拗ねてない」
「怒ってる?」
「怒ってない」
「ならいいけど」
「・・・嘘」
「え?」
 美奈はごそごそと体の向きを変える。
「拗ねてないし怒ってもいないけど・・・ちょっと嫉妬した」
 まっすぐ上を見上げる美奈の視線に射すくめられる。
「美・・・奈?」
「だってレイちゃんキレイなんだもん、何か悔しいくらい」
 あたしの頬に手を伸ばして来るとそっと撫でる。
「ごめん」
「あたしを見て」
「え?」
「あたしのことだけ考えて」
「美奈・・・」
「お願いだから」
 泣きそうになるのを堪えているのか、口を一文字に結んでいる。
 そんな美奈が眩しかった。
 あたしは美奈の頭の下に腕を差し入れ、少し持ち上げるとその結ばれた唇にそっとキスをした。
「???」
「ごめん」
「え?」
「そんな顔しないでよ・・・当たり前でしょ?美奈がいなかったらあたしは今こうして一緒に桜なんか見てないし」
「でも・・・春嫌いなんでしょ?」
「嫌いだけど!嫌いだったけど・・・美奈と一緒なら幸せだと思えるから」
「レイちゃん?」
「好きよ」
「うん・・・あたしも、レイちゃんの思い出ごと全部好きだから」
「ありがと」
 あたしたちはもう一度桜の木を見上げた。
「もうすぐね」
「そうね」
「満開になったら花見しようね」
「ん」
 あたしたちは目を細めてもう一度桜の木を見上げた。




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Date:2010/05/06

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