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□ レイ亜美 □

選択

レイ亜美です。
まこちゃん思い切りました。
亜美ちゃん頑張りました。
レイちゃん報われました。
そんな話。






 まことに呼び出された亜美は、屋上に来ていた。まだまことの姿は見えない。
「ごめん亜美ちゃん、遅くなっちゃった」
 バタンと重そうな扉を開けてまことが顔を出した。
「ううん、大丈夫よ。何かあった?」
「ん?うん・・・」
 少し言いにくそうに言葉を濁すまことを見上げる。
「あのさ、亜美ちゃん」
「ん?」
「亜美ちゃんはその・・・あたしのこと、どう思ってるの?」
「どう・・・って?」
 ドクンと心臓が跳ねる。どういう意味だろう?どう答えればいいのだろう?
 ぐるぐるとIQ300の脳みそがフル稼働を始める。
 一生懸命考えてる最中にもまことは答えを促すように質問を重ねる。
「あたしのこと嫌ってる・・・わけじゃないよね?」
「そんなことあるわけないじゃない」
「えっと・・・遠回しなの苦手だから聞いちゃうね。亜美ちゃんあたしのこと好き?えっと・・・トモダチとしてとかじゃなく・・・さ」
 ドキドキドキドキと、心拍数がどんどん上がって行くのがわかる。
「あのっ、それはその・・・」
 さすがの亜美も言葉に詰まる。
「あたしさ、ずっと亜美ちゃんあたしのこと苦手っていうか、嫌われてんのかなって思ってたんだ。でもレイが変なこと言うからさ」
「変なこと?」
「亜美ちゃんは照れてるだけだって。亜美ちゃんのことわかってないって」
「え?」
「だからさ、ハッキリ聞きたくて」
 まっすぐ見つめてくる視線から逃れることが出来なかった。
「あの、まこちゃん」
「ん?」
「ごめんね」
「え?」
 亜美は決心したように唇をきゅっと結んでまことを見つめ返した。
「まこちゃんのこと好きだったのは事実なの。でもまこちゃんはそういう類いの人じゃないってわかってたし、自分の気持ちを言うつもりもなかったわ」
「そうなの?」
「でも・・・レイちゃんにはバレてたの」
「あぁ、勘いいからね、レイ」
「うん・・・それに、レイちゃんはそれでもわたしのこと好きだって言ってくれて」
「そうなんだ???」
 それには心底驚いたようで、まことが目を丸くする。
「ずっとずっと気持ちぶつけてくれてて・・・わたしは今レイちゃんのことが・・・」
「つきあってんの?」
「つき合ってるっていうか・・・」
 つき合おうとか、そういう約束をキチンとしたわけでもないので、どう答えていいのか悩み、言葉を濁した。
「まこちゃんのこと好きだったのに、伝えることができないからって、好きだって言ってくれるレイちゃんに傾いちゃったって思われるのが辛かったの。簡単な気持ちで傾いたわけじゃないんだけど」
「そっか」
「勝手なことばかり言ってごめんなさい」
「ん?いいよいいよ。スッキリしたから」
「まこちゃん?」
「亜美ちゃんに嫌われて避けられてたわけじゃないってわかって嬉しかったし」
 へへっとはにかむように笑う。
「あの、まこちゃん?」
「ん?」
「ありがとう」

  ☆

 亜美はアレ以来、実は会えていなかったレイの元を尋ねた。お互い試験前だというのもあったが、亜美は少しだけ2人っきりになるのが怖かった。
 自我を保つ自身がなかったのだ。
 冷静沈着であることを求められるポジションにありながら、彼女の前ではそうさせてもらえない自分に驚きを隠せなかった。
「レイちゃん」
「亜美ちゃん?どうしたの?」
「会いたかったから」
「あら、嬉しいこと言うわね」
 唇の端を上げてニヤリと笑う。
「部屋上がる?」
「・・・いいの?」
「どうぞ、今日は仕事終わったから」
 先に立つとレイは離れの自分の部屋に導いた。
「ちょっと待ってね、着替えるから」
 言って、レイは亜美の目の前でさっさと巫女の服を脱ぎ始めた。
「え?ちょ、レイちゃん?」
「ん?別に気にしなくていいじゃない?女同士なんだから」
「そ、そうだけど」
「あたしだけ亜美ちゃんの裸見たんじゃ不公平でしょ?」
 言ってくすくす笑う。
 何のことを言われているのか察した亜美の頬は、一瞬で真っ赤に染まった。
 あまりの恥ずかしさに俯いてしまった亜美をよそに、レイはさっさといつもの軽装に着替えた。
 衣擦れの音が亜美の心をかき乱す。ただ着替えているだけなのに。
「亜美ちゃん?もういいわよ」
「ん」
 言われてやっと視線を上げた。
「かわいいわね亜美ちゃん、こんなことで真っ赤になっちゃってさ」
「そんなこと・・・」
「ところで今日はどうしたの?」
 隣に座りながら亜美の頬にキスをする。
「あの・・・ね、レイちゃんまこちゃんに何か言った?」
「何か?」
「まこちゃんに聞かれたの、あたしのこと好きなのかって」
「そうなんだ?・・・で?何て答えたの?」
「正直に答えたわ」
「正直に?」
「まこちゃんのことは好きだったけど、今はレイちゃんのことが好きだって」
 一瞬きょとんとした顔をしたレイだったが、次の瞬間隣に座る亜美の肩を抱き寄せていた。
「すっごい嬉しい」
「レイちゃん?」
「こないだ亜美ちゃんちから帰りにさ、まことが亜美ちゃんに自分は嫌われてんじゃないかってずっと気にしてたって聞いて、あまりの鈍感っぷりに腹が立ったからヒントみたいなこと言っちゃったのよね」
「ん」
「もしそれでまことが何らかの行動に出て、亜美ちゃんがそれに流されちゃったらって思ったらすっごく怖かったけどさ・・・でも・・・よかった」
 抱き寄せた亜美の肩に顔を埋めると、怖い想像を振り払うかのようにふるふると小さく首を振る。
「レイちゃん・・・ごめんね」
「ん?」
「不安にさせて」
「あぁ、うん」
 ふっと顔を上げたレイの唇を、亜美のそれが塞いだ。
「え?」
「それと、この間のことも」
「別にいいのに、気にしなくても」
「でもあんな途中で・・・」
「なら今日は帰さないから。それでチャラ」
「ん」
 2人はどちらからともなく再び口づけを交わした。





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Date:2009/12/02
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