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□ 夏実×美幸 □

イタズラ

夏実×美幸?
美幸×夏実?
まんまとやられてる夏実です。





「あんっ、あっ、やっ、はぁんっ」
 卑猥な声がかすかに漏れる部屋。
 墨東署のとある部屋では、アダルトビデオの違法業者摘発の為という名目で時々鼻の下を伸ばした男性署員が集まっている。
 色々いい訳をしてはいるが、要するに男の欲望は止められないらしい。
 女子署員に白い目を向けられながらも・・・。
 そしてその中には中嶋もいたりいなかったり。

  ☆

「まぁったく何考えてんだかねぇ!あの男連中は!ケダモノじゃないんだからさ~」
 夏実は呆れたように肩をすくめながらぷるぷると首を振る。
「ホントにね」
「中嶋くんもいたんだよ?全く、発情期のケダモノじゃないんだからさあ」
 美幸の意外な反応の小ささに拍子抜けした夏実は中嶋の名を出してみるが
「そうなんだ?」
 と、やはり先ほどと大差ない返事が返って来ただけだった。
「どうしたのさ?反応薄くない?」
「そうかしら?」
 中嶋が美幸にベタ惚れなのは墨東署の誰もが知っている公然の事実だ。
 美幸もそれほどイヤがってはいなかったし、いつかはくっつくんじゃないかと誰もが冷やかしながらも見守っていた。
 そう・・・夏実が現れるまでは。
 夏実が現れてからの美幸は変わった。抑えていた本性と言おうか、本来の自分が素直に出せるようになったのだ。普段は夏実の無茶が目立つ傾向にあるけど、実はかなりの確率で美幸も始末書を書いている。
 ただそれは自分の正義を信じて動いた結果だったりするのだが、そんな無茶が出来るのも、夏実が共に行動してくれるからだ。
 ・・・美幸は変わった。
 そして二人の関係も・・・。

  ☆

「それにしても意外だったなー」
「何が?」
「美幸がもっと過剰な反応するかと思ったからさ」
「あぁ、昼間の?」
「ん、あぁいうのキライそうじゃない?美幸ってば結構潔癖だしさ」
 マンションのリビングで夏実が缶ビールを片手に、隣で同じように缶ビールに口をつけている美幸を覗き込んだ。
「そう・・・かしら?」
「うん」
「夏実の方こそ意外だったわ、もっと笑って流すかと思った」
「そう?」
「そんなに・・・イヤ?」
「へ?」
 意外な質問に、一瞬夏実が戸惑った。
 一体どういう答えが欲しいのか、夏実の脳内でぐるぐると色んな言葉が巡るが、これといって正しいであろう答えが見つからなかった。
 ジっと美幸の欲している言葉を探るかのように瞳を見つめる。
「ん?」
 美幸の頬が酔いのせいか少しだけ紅潮している。
 少しすわった目で見つめてくる美幸の視線が妙に艶っぽくて、夏実の心臓がバクバク言い始めた。
「えっと、その・・・え?」
「私たちだって同じようなこと・・・してるじゃない?」
 ツツっと美幸の人差し指が夏実のTシャツから伸びた腕を甘えるように這う。
 ズリっ
 夏実はソファからズリ落ちるくらい驚いた。
「み、み、美幸?まさかビール一本で酔った?」
「そう・・・思う?」
 ツツっと擦り寄ると身体をピッタリくっつけて上目遣いで見あげられる。
「や・・・思わない・・・けど」
 実際夏実ほど酒豪ではないとしても、美幸がこれくらいで酔うとは思えない。
 ドギマギうるさい心臓を抑えこむようにゴクリと唾を飲み込んだ。
 目の前に迫る美幸の瞳から目を反らすことも出来ず、とりあえず喉の乾きを潤すようにビールを一口含んだ。
「た、確かに!・・・してる・・・けど」
「うん」
「でもそれは!ちゃんと好きだからで・・・」
「うん」
「それとこれとは違うと言うか・・・」
 しどろもどろに一生懸命言葉を紡ぐが、うまく説明できない自分がもどかしい。言葉が続かず黙り込む。
「夏実?」
「あーーーーっもういいじゃない!」
「え?」
 突然キレた夏実がぎゅーーーーっと美幸を抱きしめた。
 これ以上見つめられるのが耐えられないかのように泣き言を漏らす。
「勘弁してよぉ」
「ぷっ」
 と、突然腕の中の美幸が吹き出した。
「え?」
「本気にした?」
 くすくすと肩を震わせて笑い続ける美幸を呆然と見下ろした。
「み、美幸?」
「ごめんね夏実」
 きゅっと夏実の首に腕を回してコツンと額を合わせる。
「でも・・・嬉しかったわ」
「・・・何が?」
 必死すぎて何を言ったのかも覚えてなかった夏実の言葉を、もう一度なぞるように耳元で囁いた。
「ちゃんと好きだからって・・・」
「あっ」
 思い出してぽむっと一気に温度の上がる頬。
 恥ずかしさのあまり口をぱくぱくさせる夏実の頬を、落ち着かせるように両手で包み込むとチュっとキスをする。
「ありがと」
 美幸のキスにすかり毒気を抜かれた夏実は、すぐに離れた美幸の唇を今度は貪るように自ら塞ぎに行った。
「はぁっ・・・美幸が、んっ・・・悪いんだから・・・ね」
「どう・・・して?」
 荒くなった呼吸を整えようと息継ぎをしながら返す。
「誘ったの、美幸でしょ?」
 首筋に吸い付いたまま唇の動きで伝える。
「そんなこと・・・」
「ある」
「んっ・・・否定はしない・・・けど・・・」
 夏実の唇の感触が全身を貫くように響く。
 素直に自分の気持ちを認める。
「けど?」
 もうすっかり押し倒す体勢に入っている夏実の鼻の頭をチョンと抑えるように突つくとキッパリ言った。
「ダメよ」
「へ?」
「風邪、ひくでしょ?」
「それはないよぉ~」
 情けない顔で訴えるが、ニッコリ笑う美幸はすでにいつもの美幸だった。
「ダ・メ!」
「うっ・・・ずるい」
「さ、もう遅いし寝ましょ?」
 上に乗っかる夏実の身体を押しのけて、空になった空き缶を片付け始めた。
「美幸ぃ~」
 しょぼんと落ち込む夏実の様子を横目でチラリと見る。
 キッチンで洗い物をしながら美幸は小さく溜息を漏らすと顔を上げた。
「夏実」
「ん?」
 ピっと泡のついた指で部屋を差した。
「先に行ってて」
 キョトンと美幸の顔を見つめるが、すぐにその言葉の意味を理解したのか夏実の表情がぱっと明るくなった。
「美幸ぃ~!」
 嬉しそうに名を呼ぶと、パタパタとスリッパの音を響かせて夏実は慌てて自分の部屋に引っ込んだ。





「まぁ・・・あたしもこのままじゃ眠れないもん・・・ね」
 美幸はポツリと、誰にも聞こえないように呟いて小さく微笑んだ。






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Date:2009/04/14
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