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□ 美奈×レイ □

弱虫

美奈レイです
実写です
何となくです





「ちょ、だ、誰?・・・美奈?」
 夜中、突然尋ねてくるなりレイのベッドに潜り込んできた人に驚き、小さな悲鳴をあげて飛び起きた。
 布団を剥ぎ取って現れた予想通りの人物が、無言でジっとレイの瞳を見つめる。その顔にいつもの表情はなかった。
「どうしたの?」
 だがその問いに何も答えず、ベッドに押し倒したレイの唇を強引に奪うと、抵抗出来ないように両腕をしっかりと拘束する。
「んんっ・・・?」
 一瞬抵抗しようとレイは暴れる。だがそれを許さないというように、更に深く口づける。
 意識が、靄がかかったように混濁し、美奈の舌の動きについていくのがやっとになってきた。諦めて・・・というかいつの間にか自ら求めるかのように、素直に受け入れようとした、その瞬間だ。
 ふっと呼吸が楽になった。
「美・・・奈?」
 ぼんやりと自分を見下ろす美奈を見上げる。そこにあったのは、どこか疲れたような虚ろな瞳だった。
「美奈・・・疲れてるの?」
 そっと手を伸ばすと美奈の長い髪を優しく梳いては、毛先を弄ぶ。そのまま美奈の身体ごと自分の身体を起こすと、向かい合う形で座った。頬に手を伸ばし、そっと撫でる。
「どうしたの?」
「もうやだ」
「え?」
「やだ、辞める」
「芸能界?」
「あたし才能ないし、役者なんてなる気ないのに」
「ドラマ?」
「やりたくない・・・」
 俯き、覇気のない声で呟く。
「じゃあやめちゃえば?」
 アッサリ美奈の気持ちを肯定すると、にっこり微笑む。
「辞めちゃえば毎日会えるしね?こーんなこともしょっちゅう出来るし、美奈のこと独り占め出来るわね」
 言ってそっと美奈の唇に指先が触れ、次いで唇が触れた。
「知らないオトコとのキスシーンも見なくて済むし、記者に追われる心配することもないし・・・こういう関係だからって気にすることもない・・・わよね」
 今度は逆にレイが押し倒す形でベッドに沈みこむ。
「レイ・・・本気で言ってる?」
「あんたこそ本気なの?」
「・・・」
「逃げたいだけでしょ」
「だって・・・」
 ニヤニヤと唇の端を上げて笑うと
「ふふっ、でも・・・こんな弱気になってる美奈もいいわね」
 と、耳元で囁き、ブラウスのボタンに手をかけた。吹きかけられた吐息で、背中がゾクリと震える。
「やっ・・・」
「ふふっ」
「何?」
 怯えるような、不安そうな瞳で見あげる美奈に、レイは一言言い放った。
「弱虫」
「え?」
「あたしも見る目なかったかしらね、誰かさんがこんな弱虫だと思ってなかったわ。あーぁ、相手間違えたかなぁ」
 密着していた身体を離し、やれやれと肩を竦める。
「なっ・・・!」
 さすがにカチンときた美奈は、先ほどとはうってかわってキっと鋭い瞳で睨みあげた。
「何?事実でしょ?」
「だぁれがよ!ラブシーンでも何でもテレビで見せつけてやるわ!たっぷりヤキモチ妬きなさいよ」
 レイをひっくり返すような勢いで立ち上がると、ブラウスのボタンが全開なのもかまわず、ビシっと人差し指を突きつけて宣戦布告をし、オホホホホーーーっといつもの高笑いを響かせた。
「ちょ、美奈うるさいっ」
 離れとはいえ、美奈の声がおじいちゃんの部屋まで届かないかとハラハラする。
「わかった、わかったってば美奈!」
 服の裾を掴んで無理矢理座らせる。
「何がわかったのよ?」
 まだ少し機嫌の悪いらしい美奈の声。
 レイは両腕を伸ばすと、ゆっくりと抱き寄せる。
「何よ?」
「ヤキモチ妬いてあげる」
「え?」
「腹立つけどあんたの覇気のない顔見てる方がよっぽど不愉快だもん」
「レイ?」
「あんたはそれくらい自己中で負けず嫌いなくらいがちょうどいいのよ」
 ちょんっと鼻の頭をつつくと、くすくすと楽しそうに笑った。
 目の前のレイの笑顔に、不覚にも見蕩れてしまった美奈は
「さて、どうする美奈?」
 というレイの言葉の意味が、咄嗟に理解出来なかった。
「え?何が?」
「帰る?」
 問いの意味を理解し、美奈はふるふると首を振った。
「・・・ううん」
 レイは首を少しだけかしげ、美奈の唇に触れた。
 それが合図だったかのように、二人はお互いを求め、何度も角度を変えながらキスを繰り返した。
「あたしが・・・いつも平常心保ってテレビ見てるなんて思わないでよ・・・ね」
「え?」
 ゆっくり押し倒すと、切なげな瞳で苦しそうに声を絞り出した。
「どんなシーン見せられても平気なくらい・・・あたしを安心させなさいよ」
「レイ?」
「させてみなさいよ、ばか」
「ごめん、レイ」
「?」
「不安なの、あたしだけじゃなかったね」
 コクリと頷く。
「もう大丈夫、あたし頑張るから」
「ん」
「でも・・・キスシーンとかあった日はまたレイのとこ来るから」
「待ってる」
 ふふっと顔を見合わせると二人はもう一度、指切りの代わりにキスで約束交わした。




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Date:2009/02/13
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