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□ まこ×亜美 □

お母さんと一緒

まこ亜美です
かろうじてクリスマスネタって感じ(笑)
そして久々に出ました、ママ。
あたしの中ではこんな人なんです。
カッコカワイイ人。



「亜美ちゃん、クリスマスどうしよっか?ケーキ焼こうと思うけど何がいい?」
 ウキウキと二人で過ごすのが当然とでも言うように、満面の笑顔で尋ねる。
「ん・・・」
 思ったより手応えのない答えに怪訝な表情を浮かべ、亜美の前に回り込むとひょいっと覗き込んだ。
「どうかした?」
「え?あ、ごめんなさいクリスマスよね」
 慌てたようにまことの問いを繰り返す。
「ん・・・ダメ?」
「そうじゃないの、ただ・・・」
「ただ?」
「ママがね」
「うん?」
「まこちゃんに会いたいって」
 ピタっと二人の足と、漂う空気が固まった。
「・・・へ?」
 数秒経って、やっとのことでまことは声を発した。
 申し訳なさそうに上目遣いで見上げている亜美と、きょとんと今の言葉を理解するのにまだ脳が働いていないまことが見つめ合った。
「そ、それはどういう・・・?」
 まことの中でぐるぐる色んな考えが駆け巡った。かりにも自分の好きな子・・というか彼女?の親に、二人のことを知らないとはいえ会いたいと言われて緊張しない方がおかしい。
 前に会ったことはあるが、入院した時に数回だ。
「まこちゃんちに行くって行ったら、ママも久しぶりに会いたいって言い出して・・・珍しく休みらしいの」
「ふむふむ」
「で・・・まこちゃんさえイヤじゃなきゃ・・・」
「いいよ」
 色んなことを考えてたワリにはアッサリ結論を出したまことに、今度は亜美が驚いた。
「何時に行けばいい?ケーキ焼いてくよ」
 ニッコリ微笑まれ、一瞬その笑顔に見蕩れてしまう。
「あ、あの・・・じゃあ6時に・・・」
「オッケー」
「ホントにいいの?」
 念を押すようにおずおずと尋ねる。
「へ?何で?」
「ううん・・・」
「いやー入院した時はお世話になったし、お礼言いたかったんだよねー」
 ぽんぽんと亜美の頭を優しく撫でると
「ありがとね」
 と、お礼まで言うまことの懐の大きさに亜美は感心すると共に、また一つまことの好きなところが増えたことが嬉しかった。
「まこちゃん」
 トトっと数歩歩き、まことの隣に並んで見上げ、きゅっと手を握る。
「あ、亜美ちゃん?」
「誰もいないし・・・」
「ん」
 二人は次に人の姿が見えるまで、手をつないで歩いた。

  ☆

「こんばんわ」
 緊張気味な表情で、結構来慣れてるハズの亜美の家に足を踏み入れた。
 人の気配がする。亜美一人の時とは若干違う、いつもより温かな空気。
「いらっしゃいまこちゃん」
 パタパタとエプロン姿の亜美が嬉しそうに出迎えてくれる。
 その姿を目の当たりにしたまことは、思わず口元を手の平で覆い、カァっと頬を真っ赤に染めて目を反らしてしまった。
「あ、亜美ちゃ・・・」
 か、かわいい!ヤバイ!
 理性を総動員して心臓の高鳴りを押さえようと必死で呼吸を整える。
「まこちゃん?どうかしたの?」
 知ってか知らずか、亜美は心配そうに覗き込む。
 だーーーっちょ、ま、待てあたし!てゆーか亜美ちゃん勘弁して!
「あ、や、何でもない何でもない。あ、ケーキ持ってきたよ」
「ありがと」
「おじゃまします」
「どうぞ」
 リビングに行くと、亜美がエプロンをつけて何をしていたのか一目瞭然だった。
「あら、いらしゃいまこちゃん」
 いつの間にか呼び方が“木野さん”から“まこちゃん”になっていたが、違和感も感じずに返事をした
「あ、こ、こんばんは」
「そこ、座ってね」
「あ、何か手伝います」
「いいのよーもう終わりだから」
 その言葉通り、テーブルの上にはクリスマス定番のチキンや、亜美の好物のサンドイッチ等が所狭しと並んでいた。
 ただ一カ所だけポコンと空いている場所があった。
「まこちゃんケーキ作ってきてくれたんだって?ここ置いて置いて」
 楽しそうにその空いたスペースを指差すと、急かす。
「あ、はい」
 言われるままに置いてフタを取る。
 ふわふわのスポンジに生クリームと苺でデコレーションされた、プロと比べても遜色のないようなケーキだった。
「うわーーー、まこちゃん凄いわね!」
「そ、そうですか?」
「うん、さすが亜美が絶賛するだけはあるわ」
「ママ!落ち着いてよもう!」
「あーはいはい、もうこの子ったらせっかちなんだから」
 あまりにテンションの高い亜美の母親と、普段あまり見ない声を荒げる亜美とのやりとりにまことは少し驚いて、そして笑った。
「あははは」
『え?』
 水野親子が同時に振り返る。
「仲いいですよね」
「そうかしら?」
「そっくりです」
 その言葉がよほど嬉しかったのか、母親は微笑み、逆に亜美は恥ずかしそうに俯いた。
「ま、とりあえず座りましょう」
 と、母親が締めて、やっと全員が席についた。
 どこに座ろうか一瞬思案したまことは、素直に亜美の横に座ることにした。

  ☆

「ごめんねーまこちゃん」
 母親が嬉しそうに笑いつつ、少し申し訳なさそうに謝る。
「え?何がです?」
「彼氏と過ごす予定とかあったんじゃないの?」
「や、ないですないです!そんなの!」
 全力で否定する。
「ホント?」
「ホントです!」
 だってその相手が隣に座ってるんだもん。
 心の中で呟きながらチラリと横目で亜美を見るが、亜美は知らん顔でジュースの入ったグラスに口をつけていた。
「亜美からはねーまだまだそういう話聞けそうにないし」
「んもう、いいじゃないそんな話!」
「はいはい、わかりました」
 かわいい人だ。
 病院で仕事しているバリバリのキャリアウーマンのイメージからは想像も出来なかった姿に、何だか嬉しくなったまことは、向かいから見えないようにテーブルの下できゅっと亜美の手を握った。
 一瞬驚いたような視線を上げた亜美の頬が、心なしか染まっていた。
「あ、あの、ずっとお礼言わなきゃって思ってたんです」
「お礼?」
 不思議そうに首を傾げる。
「入院してた時、色々お世話になっちゃって」
「あぁそうそう!もう大丈夫なの?」
 思い出したようにポンっと手を叩く。
「はい、全然!」
「鍛え方が違うのね」
「はい!」
「ほんと、すぐ無茶するんだからまこちゃん」
「ごめんって~」

  ☆

 それからもしばらく談笑を続け、気づいたらもう日をまたぎそうな時間だった。
「あ、そろそろ帰った方がいいかな」
 カタンと席を立とうとするまことを、ほろ酔い気味の母親が制した。
「泊まってきなさい」
「え?でも」
「亜美もそのつもりよ」
 ね?っと亜美に問う。
「え?あ、うん!もちろん泊まってって」
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて」

  ☆

「ねぇねぇ亜美ちゃん」
「ん?」
 パジャマに着替えようと袖を通している亜美に話しかける。
「かわいい人だよね、亜美ちゃんのママ」
「そ、そうかしら?」
 何故か少し頬を染める。
「うん、それにやっぱり亜美ちゃんよく似てるよね」
「まこちゃん」
「ん?」
 トコトコとすでにベッドに寝転んでいるまことのそばに歩み寄ると、隣に腰掛けて見下ろす。
「さっきからママの話ばっかり」
「へ?」
「何だかずっと仲良さげに話してるし」
「何だ」
「何?」
 身体を起こすと
「妬いてんだ」
 言って、楽しそうにプニプニと亜美の頬を突ついた。
「そ、そんなんじゃないわ」
「あっはっは」
 まことは声を上げて笑うと、再びゴロンと寝転がるついでに亜美の身体も一緒に抱き寄せて隣に倒した。
 ドサっ
「きゃっ」
「あのさー」
 亜美の身体を抱きしめる腕に力を込めながら、少し真面目な顔でまことがポツリと呟くように話はじめた。
「あたしホントに嬉しかったんだ」
「え?」
「亜美ちゃんと二人っていうのもすごく楽しいし嬉しいんだけどさ、お母さんと一緒ってことで亜美ちゃんの普段見られない姿も見れたし、あたしすっごく楽しかったんだ。お母さんって・・・いいよね」
 亜美の胸元にすりすりと顔を埋める。
「まこちゃん・・・」
「お母さん亜美ちゃんのことかわいくて仕方ないんだろうね」
「そう・・・かな」
「ん・・・亜美ちゃんも将来あんな風になんのかな」
 くすくすと何を想像したのか、声を殺して笑い出す。
「なぁに?」
「楽しみだな♪」
 ニヤリと笑う。
「んもう」
 身体を少しだけ起こし、まことを上からいたずらっ子を戒めるような目で見下ろした。
「ねぇまこちゃん」
「ん?」
「ホントは二人で過ごしたかった?」
 どこか拗ねたように首を傾げて聞く。
「二人で過ごしてるじゃない?今こうして」
「そうじゃなくて」
「一緒だよ」
 まことは亜美の両頬を大きな手で包み込む。
「どこにいても、誰といても亜美ちゃんと一緒なら何も変わらない」
 真っ直ぐな瞳で見つめられ、射すくめられたように動けなくなる身体。その身体をきゅっと愛おしそうに優しく抱き寄せてまことは、心の底から安堵の息をついた。
「一人で家に帰らなくて済んでよかった」
「そんなことさせないわ、させるわけないじゃない」
 亜美は少し怒ったように眉をしかめる。まことをこんな日に独りぼっちの家に帰すなんて、考えただけで怖くて仕方が無い。かつて自分も幾度となく同じような経験をしただけに、その寂しさはよく理解出来たから・・・。
 もう二度とまことにそんな想いはさせないと、亜美は密かに心に決めていた。
「わかってるけど・・・さ」
「まこちゃん」
「ん?」
 顔を上げたまことの唇にキスを一つ落とす。
「んんっ・・・?」
「ばかっ」
「へ?」
「大好き」
 真剣な顔で正反対の言葉を発する亜美。
 そんな亜美がかわいくて愛しくて、まことは極上の笑顔で答えた。


「ありがと」






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Date:2008/12/20
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