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□ 美奈×レイ □

サンタクロース

フライングでクリスマスネタです。
今日は幼稚園のクリスマス会でしたもので、ね。
まぁ・・・実写設定では使えないネタだわな(笑)
ってことで美奈レイです



「あ、見て見て」
「なぁに?」
 美奈子が指差した先には、今時珍しい幼稚園の集団下校の園児たちの姿。
 きゃいきゃいと騒ぎながら歩く園児たちを、何とか並ばせようとお母さんたちは必死だ。
 その時、数人の男の子たちが声を上げた。
「俺サンタにゲームもらうんだー」
「俺はラジコン!」
 その二人をばかにするように、二人の後ろにいた男の子が言った。
「ばっかじゃねーの!サンタなんかいないのに!」
「いるよ!」
「いない!サンタの正体はなぁ・・・もごもがっ」
 ほっといたらサンタの正体がバラされてしまう、その寸前でその子のお母さんらしき人が後ろから口を塞いだ。まだ信じている子たちへの配慮だろう。
「ごめんね~サンタさん楽しみだね」
「うん!」

  ☆

「サンタクロースだってー、あたしんとこにも来ないかなーサンタさん」
「あんたいい年してサンタって・・・」
「えー!レイちゃんだって朝起きて枕元にプレゼントあったら嬉しくない?」
「そりゃ嬉しいだろうけど・・・」
「でしょ?」
「でもそんな経験ないからわかんないわ」
「はい???や、レイちゃんってサンタいつまで信じてた?」
「信じてなかった」
 キッパリと言い放つ。
「げ???」
「うちは神社よ?キリストのお祭りなんか関係なかったもん」
「あぁそっか」
 最もな理由にアッサリ納得する美奈子。
「美奈はいくつまで?」
「うーん、2年生くらいかなぁ?何かさー覚えてないんだけどある日突然わかっちゃったみたいで、3年生からは普通に両親がくれてた」
「そうなんだ」
 目を細めて眩しそうに、そしてどこか羨ましそうに美奈を見つめて微笑む。
「ん?何?」
「ううん、何でも無い」
 小さく首を振るレイ。
「あ・・・」
「ん?」
「あ、ううん。ね、今年のクリスマス・・・レイちゃんち行ってもいい?」
「いいけど?今年はクリスマス会みたいなのやらないの?」
「いやいや、そこは気を使おうよ~誰かさんたちだって二人で過ごしたいでしょう~」
「あぁ、なるほどね」
 これまた最もな理由に今度はレイがアッサリ納得した。

  ☆

「今頃みんな何してんだろーね」
「まぁイチャイチャしてんじゃない?プレゼント交換とかしちゃったりして」
「やーん、レイちゃんのえっちぃ」
「なっ、だ、誰がよ!」
 少し顔を赤らめるレイは、グサっと目の前にある二人では食べきれないほどのホールの生クリームケーキにフォークを突き立てた。
「ちょ、まだ切ってない!」
「ふんっ」
「んもう!ところで今日おじいちゃんは?」
 等分に切るのを諦めた美奈子は、負けずにフォークでケーキを一口分掬うと口に放り込んだ。
「町内会の温泉旅行」
「ラッキ」
 小さく呟いてガッツポーズをする。
「ん?何?」
「え?な、何でも無い無い。じゃあこれ食べちゃっても平気だよね」
「え?全部食べるつもり?」
 目を丸くしてケーキと美奈子を見比べる。
 きょとんと不思議そうな目でレイを見つめ返すと
「何のためにホールで買ったと思ってんのよ?」
 と、当たり前のように言い放った。
 さすがにそれは想像もしてなかったレイは、
「あ・・・そう。が、頑張ってね」
 と、ホールの6分の5を押し付けた。
「ついでにレイちゃんも食べちゃうけど平気よね?」
 押し付けられたケーキを頬張りながら、サラっととんでもないことを口にする。
「はいはい、頑張ってね・・・ってバカっ」
「えへへっ、今日は朝まで一緒にいるからね」
「はいはい、好きにしなさいよ。布団は押し入れに入ってるから」
「レイちゃん冷たい~!一緒に寝ようよぉ」
「やぁよ、そんなこと言ってるとサンタさん来ないわよ?」
「・・・いらない」
「え?」
 突然真面目な顔になった美奈子は小さく呟く。その豹変ぶりに逆にレイが動揺してしまったほどだ。
「サンタなんて来なくていい!プレゼントなんていらない!」
「美奈?」
「ごめんねレイちゃん」
 言って、あっという間にレイの身体を押し倒した。
「ちょ、美奈?」
 ジタバタと暴れようとするが、一度奪われたマウントポジションから抜け出すことは難しかった。
「ちょ、み、美奈?ケーキ食べかけだしさ、ね?」
 とりあえずなだめてみる。
「明日でもいい」
 取り付くシマもない。
 指にクリームを一掬いつけるとぺろりと舐め、それをレイの唇に少しぬりつけた。
「ん・・・な、何?美・・・」
 妖しい瞳がそれ以上の言葉を阻むように光る。
 言葉を失った唇に、つけたクリームごとレイの唇を一舐めし、そのまま再び吸い付くように塞いだ。
「ん・・・」
 唇の甘さを感じながらも尚、身じろぎをして抜け出そうとするレイ。
「や・・・めなさ・・・美奈」
 離れた唇の間を細い銀の糸が繋ぐ。
 一瞬意識が刈り取られそうになるが、何とか踏みとどまる。
 至近距離から真っ直ぐ見つめてくる、美奈子の視線が痛いくらい突き刺さる。
 ハラリと金色の長い髪が流れ落ち、レイの視界を覆った。
「・・・イヤ?」
 少し寂しそうに問う。
「そうじゃない・・・けど」
「けど?」
「何をアセってるの・・・?」
 今度はレイの視線が美奈子の目を真っ直ぐ見つめ返した。
「別にアセってなんか・・・」
「どうしたのよ?変よ?」
「ごめん」
「え?」
「ごめん」
 そう繰り返すばかりでちっとも要領を得ない。
「後悔してた」
「何を?」
「サンタの話なんかするんじゃなかった」
「はい?」
「レイちゃんの気持ちも考えずにさ」
 そこまで言うと流石にレイにも事情が飲み込めた。
「あたしの両親・・・のこと?」
 ビクンと一瞬肩を震わせた。そして次の瞬間ぷるぷると首を振るが、図星なことは明白だ。
 レイはゆっくり美奈の身体をどかし、自分も起き上がると泣きそうな顔で俯く美奈の顔を上げさせた。
「こっち向いて」
「・・・」
「美奈!」
 呵られた子供のようにゆっくりと顔を上げる。
「ばかっ」
 そんな美奈の身体を思いっきり抱きしめる。
「レイ・・・ちゃん?」
「同情なんかいらないわよ!あたしはたまたま神社の孫に産まれただけなんだからね」
「うん」
「たまたまキリストと関係ないとこで育っただけだから」
「うん」
「あたしはさ・・・美奈みたいに普通にクリスマスなんかやったことないけど、でもママの子でよかったって・・・思ってる。あんまり記憶はないけどそれでも・・・よ」
「う・・・ん」
 レイの背中にしがみつくようにぎゅっと抱きしめる手に力を込め、肩に顔を埋める。
「ホントにバカなんだから」
 レイは肩を震わせている美奈子の顔を自分の方に向けると、ピンっとその額にデコピンを一つお見舞いする。
「痛っ!何するのぉ~?」
「月に代わってお仕置きよ」
「それうさぎちゃんのセリフじゃないよ~」
 そう言って涙目で文句を言う美奈子の唇に、レイは笑いながらそっとキスをする。
「レイ・・・ちゃん?」
「大体ねぇここに産まれてなきゃ美奈にも出会えなかったのよ?」
「そんなことない!」
「え?」
「絶対出会ってた!どこにいても絶対出会う運命だもん!」
 自信満々にそう言い切る美奈子に少し圧倒される。
「そ、そう?・・・美奈・・・仕方がないから今日は一緒に寝てあげるわよ」
「へ?」
「クリスマスだしね」
「うん!メリークリスマス!」
 ぱぁっと今まで泣いていた顔が、一瞬で笑顔に変わった
「ゲンキンなんだから全くぅ」


   



 翌朝、レイの元に産まれて初めてサンタクロースがやってきた。
 小さめの靴下に入った小さな箱とカードに、見覚えのある文字が踊る。



「確かにこれは・・・嬉しいかも」

 隣ですやすや寝息を立てるサンタクロースの頬にそっと口づけを送ると、嬉しそうに靴下を抱きしめてレイは再び布団に潜り込んだ。





Merry Xmas




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Date:2008/12/16
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