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□ まこ×亜美 □

観覧車

思い出しました・・・sinさんのブログが元でした(笑)
ってなわけで観覧車ネタ。
久々に無印の良くんのとこ見返したよ。
ちゃんとセラムン全部揃えたいな~と思ったよ。
っつかおもしれぇよ!
今のDVDは録画したヤツやからなー。
欲しいなー


ってなわけでまこ亜美っす



「観覧車に乗りたい」
 突然そんなことを言い出したのはまことの方だった。
「観覧車?」
「ん、出来たじゃない?海のそばの公園に。知ってる?」
「えぇ、知ってるわ」
「それに乗りたいな」
「じゃあみんなで・・・」
 行きましょう、と続けようとしたが、少しだけ眉をハの字に寄せ、甘えるように見下ろすまことに遮られた。
「二人じゃ・・・ダメ?」
「え?」
 亜美がその視線を受け止め、ニッコリと微笑み、答えた。
「いいわよ、一緒に乗りに行きましょ、まこちゃん」
「ホントに?」
 ぱぁっと表情を輝かせて嬉しそうに笑うまことを見て、亜美の頬も優しく緩んだ。
「いつ行く?いつ行く?明日は?亜美ちゃん塾ないよね?」
「ん、じゃあ明日ね」
「うん!」

  ☆

「わーい、観覧車観覧車!」
 子供のようにはしゃぐまことの手が、しっかりと亜美の手を握っている。
「ま、まこちゃん!」
「ん?何?」
 くるりと振り返ると、顔を真っ赤にした亜美が繋がれた手とまことの顔を交互に、恥ずかしそうに視線を泳がせていた。
「あ、ごめん」
 言いながらも全く離そうとしないまことに、諦めたように小さな溜息をつく亜美。
「しょうがないわね」
 きゅっと握り直すと、トコトコっとまことの隣に並び、ニッコリ微笑んで見上げた。
「これでいい?」
「うん!」
 死ぬほど嬉しそうに笑うまことだった。

  ☆

 平日の夕方だけにそれほど待つことはなく順番は回って来た。
「ホラ、亜美ちゃん気をつけて」
「ん」
「一周10分くらいだって」
 ガコンとドアを閉められ、密閉空間が動き出した。徐々に眼下の人や物が小さくなっていく。
「わぁ~」
 まことが感嘆の声を上げた。
「まこちゃん?」
「へへっ、観覧車なんて乗ったの久しぶりなんだ」
「え?」
「父さんと母さんが生きてた頃に一度乗った記憶しかないんだよね」
 サラっとそう言うと、嬉しそうに笑う。
「まこちゃん・・・」
「亜美ちゃんは・・・そういえば乗ってたよね」
 二人の中で数年前の記憶がそれぞれ蘇った。

  ☆

 観覧車・・・良くんと乗ったわね。
 ふと数年前のことを思い出した。
 あの時、亜美の背中を押したのは他でもないまことだった。
 まことがどういう気持ちでああいう行動に出たのかわからない。
 あの頃は本当に亜美のことを友達以上には見ていなかったのだろう。
 そうでなければ・・・亜美をみすみす人に渡すようなマネをまことがするとは思えない。あれから良とはどうなるでもなく、いつの間にか音信は途絶えていた。
 亜美は亜美でまことのことしか考えられなくなり、いつの間にか忘れはじめていた。

  ☆

 あの頃のあたしはどうかしてた。
 というかまだ理性が勝っていたのかもしれない。
 だからあぁやって幸せそうな二人を下から見上げるだけで満足していたつもりだった。亜美の背中を押したはいいが、もしもあのまま二人が今でもうまく行っていたらと思うと怖くて仕方が無い。
 一生悔やんでいたかもしれない。
 いつの間にか亜美の口から名前を聞かなくなったことに少し安心していた。
 でも・・・亜美はどう思っているのだろう?

  ☆

 どれくらいの間二人は黙って景色を眺めていたのだろう。気がついたらてっぺん辺りに来ていた。
「あ・・・もうてっぺんだ」
「ホントね」
 向かい合って座っていた亜美の手を、まことはいきなり引っ張った。
「え?」
 少しグラリと籠が揺れ、亜美の身体が泳ぐ。
「きゃっ」
 亜美の腰を抱き止め、少し泣きそうに見える顔で見上げる。
「あのさ、亜美ちゃん」
「ん?」
「また・・・一緒に乗ってくれる?」
「・・・もちろんよ」
 まことの頭をそっと撫でる。
「何度でも乗りに来ましょう」
 まことの腕を解くと隣に座り、手をそっと握った。
「ホント?」
「ん」
 優しい笑顔で見上げる。
「だからそんな顔しないで」
 不安に押しつぶされそうな顔のまことの頬をそっと撫でる。
「ん・・・どこにも行かないで」
「大丈夫よ」
 何がここまでまことを不安にさせているのか・・・。両親を亡くし、これであたしまでいなくなったらまことはどうなるのかと思うと怖かった。
 まことにそんな思いは二度とさせたくない。
「大丈夫」
 もう一度力強くそう言うと、まっすぐ見つめる。
「うん!」
 えへへっと笑みを浮かべるまことが愛しくて仕方が無い。
「ね、亜美ちゃん」
「ん?」
「キスしていい?」
「ダメよ」
 即答され、一瞬固まったまことだったが、我に返り、口を開いた。
「えーーーーーっ?」
 ここまで来てそれはないでしょーーー?っと続けかけた、その時だ。
 ガコン ガタガタ
「おつかれさまでしたー気をつけて降りてくださいねー」
 係員がドアを開けて降りるように促す。いつの間にか一周していたらしい。
「ほら、ね」
「がっくし」
 くすくすとまことの様子がおかしくて笑う。
 二人の様子に怪訝な顔をする係員だったが、すぐに笑顔に戻って下ろしてくれた。

  ☆

「さ、まこちゃん帰りましょ?」
 手を差し出す。
「ん」
「今日はまこちゃんちに泊まるわ」
「え?」
「続きは帰ってからでいいでしょ?」
「うん!!!」

 すっかりゴキゲンになったまことは、しっかりと亜美の手を取ると今にも駆け出しそうな勢いで歩き出した。


「亜美ちゃん」
「ん?」
「今度はてっぺんでキスしようね!」
「ばかっ」
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Date:2008/10/24
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