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□ 美奈×レイ □

幸or不幸?

レイちゃん実は美奈めっちゃ好き・・みたいな(今更)




「美奈子ちゃんて・・・幸せなのかな?不幸せなのかな?」
「え?」
 うさぎが多分何気なくだろう、呟いた一言がレイの心を貫いた。
「だってさぁ~国民的アイドルでみんなにチヤホヤされてさ、テレビにもいっぱい出てさ、お金もいっぱい稼いじゃってさ。普通の女子中学生には無理じゃん?だけどさ・・・入院とかしちゃってちょっと体大変そうだしさ、あんまり自由に遊んだり出来なさそうだしさ」
 確かにそうだ。
 どれだけ華やかな世界で生活をして、何不自由なく暮らしていても、それはそれを有効活用できる状態であることが前提だろう。
 うさぎは知らない。
 彼女の入院はただの過労が原因ではないってことを。
「さぁね」

  ☆

「え?幸せか不幸せかって?」
「ん」
 先ほどのうさぎの言葉が頭の片隅に引っかかっていたせいか、レイは美奈子の見舞いに訪れた時に何となく尋ねてしまった。
「幸せかな」
「え?」
 キッパリと言い切る美奈子にレイは少しだけ驚いた。
「今そんな状態でも?」
「病気のこと?そうね、確かにこれは予期してなかったことだったわ」
「美奈・・・」
「でも病気になって何も出来ずにアッサリ死んじゃってたら・・・多分すっごい後悔と未練が残ったままだっただろうけどね」
「バカ言わないで」
 ムっとレイの眉がハの字に歪む。
「ふふっ、レイ・・・」
 ツンツンとレイの長い黒髪の先端を軽く弄ぶように引っ張る。
「何よ?」
 されるがままになりながらもレイの機嫌は直らない。
 今度は少し強めに引っ張る美奈子に引き寄せられるままに、カタンと椅子を蹴って立ち上がる。
「 レイ・・・あなたに会えたから」
 しっかりと髪を握ったまま、美奈子の唇がレイの唇をしっかりと塞いだ。
 髪を引っ張られた痛みと、呼吸の出来ない苦しみに思わずうめき声をあげる。
「んっ・・・」
 手がレイの髪から首筋に伸びると、そっと撫でる。
 ビクンとレイの体が震える。
 ギュっと閉じられる目。
 数秒か数十秒、時間の感覚がなくなるほど続いた美奈子の執拗なキスにレイの体から力が抜けた。
 頭が真っ白に染まり始めた頃、やっとレイは解放された。
「な・・・何するのよ」
「キス」
「だからどうして今そういうことするのかって聞いてるの!」
 怒りのせいか、恥ずかしさのせいか、レイの頬が紅潮する。
「したかったから」
「だからっ!!・・・はぁ・・・」
 これ以上言ってもムダだと、レイは言葉を切った。
 小さなため息をつく。
「こんなレイの顔見られるあたしは・・・幸せじゃない?」
 ニッコリと極上の笑顔で美奈子はレイを見上げた。
「うっ」
「あたしは幸せよ」
「・・・わかったわよ」
「レイもでしょ?」
「そう・・・ね」
「よかった」
 どこかホっとしたように微笑む美奈子。
 レイの心がチクンと痛む。
 いつかこの笑顔を失う日が来るのだろうか。
 そんなこと考えたくもないけれど、時々どこか心の片隅によぎるイヤな予感は拭えない。
 美奈に出会えたことは幸せだと思うけれど・・・それを失う時、それはレイにとって最大級の不幸となって襲うだろう。
 出会ってしまったがゆえに味わうかもしれない悲しみ。
 もう・・・イヤ。
 これ以上大事な人を亡くしたくない。
 医者を信じて治るならばいくらでも信じよう。
 神に願って治してもらえるのならいくらでも願おう。
「美奈・・・」
「ん?何?」
「死なないで」
「・・・え?」
「絶対死なないで」
「レイ?」
「あなたに出会わなければよかったなんて・・・あたしに思わせないで」
「わかった」
「約束」
「あたしに出会ってよかったって・・・心の底から言わせてあげるわ」
 そっと自分の小指をレイの小指に絡めると、もう一度引き寄せて触れるだけのキスをする。
「約束する」
「うん」
 そしてもう一度、二人の唇が重なった。
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Date:2008/08/31
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