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□ 美奈×レイ □

桜とレイちゃんはナイス組み合わせやと思う。



「あーもう春なのねぇ」
「そうね、そろそろ桜の季節ね」
 火川神社の縁側で春の陽気を満喫しながらお茶をすするアイドルと巫女さん。
「レイの誕生日ももうすぐね」
「あぁ、そういえばそうね」
 人事のように言うと、レイはコトンと湯飲みをお盆に置いてポツリと呟いた。
「明日あたりかな」
「ん?何か言った?」
「なんでもない」

  ☆

「ん・・・」
 もぞもぞと寝返りを打つ美奈子は、その先にあるハズの物を求めて手を伸ばす。
「・・・ん?」
 が、あるハズの物に触れることが出来ず探るようにパタパタと手を動かすが、それでもそれに触れることは出来なかった。
「あれ?」
 ふと目を開けると、隣で寝ていたはずのレイの姿がなかった。
「何時?」
 サイドテーブルに置かれた目覚まし時計を見ると、まだ起きる時間には随分早い時間を示していた。
「トイレ?」
 にしてはすっかり冷たくなった布団。
 もう随分前からいなかったらしい。
 ゆっくりと布団をはぐと、ベッドから降りた。
 ブルっと一瞬体を震わせる。
 春間近とはいえまだまだ朝は冷えるということを、足の先が感じ取る。
「レイ?」
 小声で呼んでみるがもちろん返事はない。
 上着を羽織ると美奈子はそっと縁側から外に出る。
 昨日並んで置いたハズのサンダルが一足なくなっていた。
 外に出たことを確信した美奈子は、自分のサンダルに足を通すと外に出た。
 美奈子はゆっくり散歩でもするかのように歩き出し、ぷらりと神社を一周すると境内の裏に回ってみた。
「あっ・・・」
 そこにレイはいた。
 満開の桜の木と共に。
 美奈子は一瞬声を上げそうになったが、すぐに飲み込む。
 いや、見惚れてしまって声が出せなかったという方が正しいかもしれない。
 それはそれは見事な枝垂れ桜が咲き誇っていた。
 そして桜の下に佇むレイの美しさに美奈子は見惚れていた。
「ん?」
 美奈子の気配を感じ取ったのか、見上げていた視線が振り返る。
「起きたの?」
「うん」
「まだ5時よ」
「レイがいないから・・・」
「そう・・・この桜ね、いつもこの時期になると一足早く咲いてしまうの。ナゼだかわからないけど毎年」
「そうなんだ・・・キレイね」
「うん、キレイ」
 褒められたことが嬉しかったのか、ニッコリ微笑むと再び桜を見上げた。
 美奈子はレイの隣に並ぶと、同じように視線を上げた。
 これ以上ないというくらいしならせた枝にたくさんの濃いピンクの花をつけ二人を見下ろすこの桜は、毎年何を想って一足早く咲くのだろう。
「毎年春前になると気分が滅入ってくるんだけど、もう限界かなぁと思うと必ずこの桜が咲くの」
「あぁ・・・そっか」

 ――レイのために咲いているんだ――

「え?何?」
「ん?」
「何がそっかなの?」
「なんでもないわ」
「そう?」
「そうよ」
 レイの桜を見上げる瞳が優しい。
 桜にやきもち焼いたなんて絶対言えないわ。
 美奈子は桜に挑戦状を叩きつけるかのようにきゅっと隣に佇むレイの手を握ると呟いた。

「負けないから」
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Date:2008/08/31
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