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□ 美奈×レイ □

キスの記憶

美奈レイ全開やった頃だなぁ




 夜、といってももう夜中に近い時間になっていた。 
「11時」 
 もう何度目かの時刻確認をすると、現在時刻を口に出して呟く。 
 まぁ呟いたトコロで時間は止まりも進みも戻りもしないのだけど。 
「寝ようかな、もう」 
 ゴロンとベッドに寝転がる。 
 天井をボーっと見上げる。 
 昼間の楽屋でのことを思い出す。  
「何だったのかしら、一体どういうつもり?」  
 ――ホントはわかってるくせに。  
 もう一人の自分の声が頭の中に乱入する。   
 ――そう、わかってる。 
 彼女の気持ち・・・わかってた。 
 どっちかというとわからないのは自分の気持ちの方だ。 
 あたしは彼女のことをどう思ってるのかしら? 
 どうしてあんなこと言っちゃったんだろ? 
 練習手伝うなんて・・・夜なら家にいるなんて、あの状況でそんなこと言ったらどうなるかくらい想像は出来るはずなのに・・・でも、想像が出来た上で出た言葉だったわよ・・・ね。 
「あーもうっ寝ちゃうからね!」 
 誰もいない天井に向かってそう言うとレイは頭からスッポリと布団をかぶる。 
 時間が立てば立つほど心が乱れる。 
 緊張する。イライラする。混乱する。 
 眠ろうと努力するが益々目は冴える一方だった。 
 と、その時だ。 
 けたたましい音が部屋に響いた。 
 ビクっっ 
 レイの携帯の、美奈専用のコール音が早く出なさいよ!と催促するように鳴りつづけていた。 
 ちなみに機械類に弱いレイのために美奈子が勝手に設定したもので、曲は「Romance」…彼女の曲だった。 
「び、びっくりした」 
 枕元に置いてあった携帯をあわててとる。 
「はい」 
「遅い!早く出てよね!」 
「遅いって、もう11時過ぎたし来ないと思って寝ようと思ってたのよ」 
「えぇ~?そんなぁ~・・・なんてね♪今目の前だから」 
「へ?」 
「早く!寒いのよ!」 
 やれやれとベッドから体を起こすと、ブルっと肩を震わす。 
「確かに少し寒いわ」 
 レイは玄関ではなく自分の部屋の障子を開けると、縁側の戸をカラリと開ける。 
「寒い!遅い!」 
 一応時間を考えてか、小声で文句を言うと美奈子はさっさとブーツを脱いで部屋に上がり込む。 
 ため息をつくレイは戸締りを確認すると、美奈子のあとに続く。 
「さ、寒っ!何この部屋?」 
「キライなの、暖房」 
「キライとかそんな問題?」 
「人の勝手でしょう?」 
「まぁそうだけどさぁ」 
 ブツブツ言いながらもコートを脱ぐと自分でスイッチを入れたコタツに足を突っ込む。 
 レイは脱ぎ捨てられたコートをハンガーに掛けると、一応存在だけはしているストーブにスイッチを入れる。 
 何だかアイドルがコタツに入ってぬくぬくしてる姿って妙なカンジだわ 
 と思いながらも同じように左90度の位置からコタツに足を入れる。 
「遅かったわね」 
「ん、まぁね」 
「どうだった?」 
「まぁ・・・ね」 
 曖昧な返事で答えをぼかす。 
「ふーん」 
 沈黙が2人を包む。 
 ストーブとコタツと2人の体温のおかげで少しだけ部屋の温度が上がっていた。 
 長い沈黙を先に破ったのはレイだった。 
 おもむろに立ちあがると、しばらくして湯気のたったお茶を持って入ってくる。 
「はい、うちお茶しかないけど」 
「ありがと、あったかい」 
 湯のみを両手で包み込むと、ほぉ~っと息をつく。 
 コクンと一口含む。 
「あ、おいしいこのお茶」 
「まぁね」 
 はぁぁぁぁっと大きなため息をつくと、美奈子は湯のみをコトンとテーブルに置く。 
「いや、うまくはいったんだけどさ~やっぱ人前ですんのは緊張するわ」 
「あ、キスシーン?」 
 コクンとうなづく。 
「どう・・・だった?」 
「どうってうん・・・そうね、あぁ、こんなモンかぁってカンジ?」 
「ふーん」 
「でも・・・」 
 ギュっとレイの手を握ると美奈子はヒザで立ちあがり、いきなりレイの唇を奪う。 
 あまりにも一瞬のことで拒むヒマも文句を言うヒマもなく 
 目を見開いたまま受け入れるレイに、イタズラっぽく笑う美奈子。 
「間接キス」 
「ばっ!ばかっ!」 
「冗談よ」 
 ペタンと再び腰を下ろす美奈子。 
「美奈?」 
「楽屋でさ、マーズとキス・・・したじゃない?」 
 昼間の出来事を思い出したレイは、頬を紅潮させてコクンとうなづく。 
「あれで救われたわ」 
「え?」 
「やーっぱスキでもない男とするキスってよくないね」 
「・・・そう?」 
「うん、そう。だってマーズとした時みたいに気持ち良くなかったもん。あんなのただ唇を合わせてるっていうだけの行為よね」 
 プクっと心なしか膨らむ頬。 
 カァーっとナゼか体温の上がるレイの体。 
 あの時、レイもカンジていた。 
 意識が飛ぶくらい気持ちよかったキス。 
 美奈子のことを、初めてじゃないんじゃないか?と疑ってしまったくらい全身でカンジたキス。 
 そうか、アレは彼女のキスが上手かったワケじゃないんだ。 
 ただ、気持ちが入ってたから、だからカンジたんだ。 
 気持ちのモンダイだったんだ。 
「何度もやりなおさせられたらたまんないから、一回で終らせてきたわ」 
 ふふっと不敵の笑みを浮かべるとレイを見つめる。 
 レイは美奈子の顔をまっすぐ見ることが出来ないことをごまかすように尋ねる。 
「で?次の撮影はいつなの?」 
「あさって。明日は休みよ。あーやっと休みだ!だから今日は遅くなってもいいからってがんばってきたんだもんね!」 
「あぁ、だからこんな時間になったんだ?」 
「そ、まぁまさかマーズが寝ちゃうとは思ってなかったけど?」 
「こんな時間まで連絡の一本もなかったらそうするでしょう?普通」 
「夜ならいるからって言ったのマーズじゃない?」 
「あんまり遅いと寝ちゃうから、とも言ったと思ったけど?」 
「うっ・・・ま、まぁまぁ芸能人のスケジュールなんてこんなもんよ!夜中でも『おはよう』の世界だしね。」 
「はいはいっスイマセンねっと」 
「ねぇ?泊まってっていいんでしょう?…ってか帰るつもりもないけどさ」 
 スッカリこたつでぬくぬく温まってる美奈子を見ると、帰るつもりがないのは一目瞭然だった。 
「うん、まぁいいけど、あたしも明日休みだし…じゃぁ布団敷くわ」 
 そう言って立ちあがろうとするレイに、はぁ?っとけげんな顔をする美奈子。
「やっぱ・・・ダメ?」 
 レイはペタンと腰を下ろすと、コテンとコタツの上に頭を乗せて美奈子を見る。 
「ダメに決まってるでしょう?いらないわよ、あたし寒がりなんだからね!」 
 美奈子はパチンとレイのおでこにデコピンをお見舞いした。 
 
  ☆ 
 
「狭いわよ?」 
「いいわよ、くっついてた方があったかくていいじゃない」 
 レイと一緒にベッドにもぐり込んだ美奈子はキュっとレイの腰を抱き寄せる。 
「ちょっ、ちょっと苦しいわよ」 
「いいじゃない、寒いんだもん」 
「そんなに寒い?気合が足りないのよ」 
「そんなモンダイじゃないくらい、この部屋寒いんですけど?」 
「・・・」 
 そんな寒い部屋で毎日暮らしてるレイは、美奈子の寒がりっぷりが理解できなかった。 
「わかったわよ、もう」 
 というとレイも美奈子の腰に手を回す。 
「ふふっ。あ~次は援交か~イヤんなるわ」 
「援交って・・・その言い方やめなさいよ、ねぇ?相手役ってどんな人なの?」 
 美奈子の口から出たのはレイ達より一回りくらい年上の有名俳優だった。 
「へぇ、結構カッコイイって有名なんじゃないの?」 
 TVをほとんど見ないレイでも顔は知っていた。 
 最も、カッコイイというのはうさぎやまことから得た情報であって、レイの感想ではないのだが。 
「まぁねぇ、でもやっぱりスキな人じゃないもの」 
「うん、そっか、そうよね」 
「そうよ。まぁあたし一応未成年だから?そんなにたいしたことはしないけどね、でも…それでもねぇ」 
 美奈子はレイの胸に顔を埋めると呟く。 
「あなたプロなんでしょう?」 
 レイが少しだけからかい半分で、そして励まし半分で美奈子の背中をポンポンとあやしながら問う。 
「そうだけど!でも、あたしだってやっぱり・・・ってゆーかさ、今回は演技だけど…もしもよ?もしもあたしが誰か知らない人とそうなってもマーズはいいの?気にならない?」 
 うーんと少し考えるレイ。 
「イヤ・・・かも」 
「え?」 
「だからぁ、イヤかもって!」 
「ホントに?」 
 その問いには答えずに、ただ美奈子を抱く手に力を込める。 
 その力を感じたせいか、美奈子の顔に笑顔が戻る。 
 2人の体温が重なっているせいか、布団の中は随分と温度が上がっていた。 
 美奈子は顔を上げると、腰に回していた手をレイの首に回しなおす。 
 適度な温度と、美奈子の匂いがレイの眠りを誘う。 
 今まで気づかなかったけど、やっぱりあたしの部屋…寒かったんだわ。 
 さっきまで眠れなかったのがウソみたいだ。 
 人の体温って、心地いいんだ。眠い・・・わ。 
 レイは目を閉じる。 
「ねぇマーズ?」 
「ん?」 
「あなたが好きよ」 
「う・・・ん」 
「わかってるんでしょ?」 
「たぶん・・・」 
「たぶん?」 
 コクンと目を閉じたままうなづくと、もう一度同じ言葉を繰り返すレイ。 
 その言葉の意味がイマイチ理解できない美奈子は、うーんとうなる。 
 意味を問いただそうとレイを見ると、レイの意識はすでに半分夢の世界に旅立ち始めていた。 
「え?ちょ、マーズ?」 
 目を丸くした美奈子はガクガクっとレイの体を揺する。 
「うーん、何よ?あたし最近あんまり眠れなかったんだから、寝かせて・・・よ」 
 そう言うと今度はレイが美奈子の胸に顔を埋める。 
「はぁ?知らないわよそんなの、あなたがあたしを呼んだんでしょう?」 
「ん、ごめん・・・明日・・・聞くから」 
 そう言い残すと、とうとう洩れ始めたレイの安らかな寝息に、美奈子は観念するしかなかった。 
「ばか・・・あたしの告白、ちゃんと聞いてたの?」 
 意識を失いながらも美奈子の胸元で誘う、小さくて柔らかな唇に親指でそっと触れる。 
「襲っちゃうぞ」 
 美奈子は触れるだけのキスを送ると、首に回していた手に力を込めて引き寄せる。 
「結構、一世一代の告白だったんだけどな」 
 もう言ってやんないっと心の中で呟きながら美奈子もそっと目を閉じた。 
 一気に力が抜けた。 
 どっと疲れが出た。 
 そして意識が・・・落ちた。 
 
  ☆ 
 
 明け方、まだカーテンの外は太陽が昇りきっていない時間。 
 ふとレイは目を覚ました。 
 何かに・・・誰かに起こされたわけではない。 
 ただ何となく目が覚めただけだ。 
 レイの腕の中では美奈子がスヤスヤと寝息を立てていた。 
「・・・美奈?」 
 レイは記憶を手繰り寄せる。 
 泊まる、でも寒いから一人はイヤだと言ってレイの布団に潜り込んできた美奈子。 
 布団の中で何か言ってたような気がする…大事な話だったような・・・。 
「何だっけ?」 
 記憶がハッキリしないレイは口に出して呟いてみた。 
「ん?」 
「あ、ごめん起こした?」 
「うん・・・起こされた」 
  ふわぁとあくびをすると、レイにしがみつく。 
「おはよ」 
 レイの耳元で囁く。 
 吐息がくすぐったい。 
「お、おはよ」 
「目、覚めた?」 
「あたし?うんまぁ」 
「・・・」 
「美奈?」 
「昨日あたしが言った事、覚えてる?」
「・・・」 
「覚えてないんだ?」 
「うっ」 
「信じられないわね」 
 眉間にシワを寄せた美奈子がレイを睨む。 
「ごめんなさい・・・聞くから、ちゃんと、だからもう一度・・・」 
「言わない」 
「え?」 
「もう言ってあげない」 
 ぷいっと布団を引っ張りながら背中を向ける美奈子にレイも、あ、そうと背中を向ける。
「ちょ、マーズ?」 
 体を起こすとレイの顔をのぞき込む。 
 布団から出た肩が布団の中との温度差を感じる。 
「寒っ!」 
 再びもぐり込むと、キュっと背中からレイを抱きしめる。 
 美奈子はゴソゴソとレイのTシャツのすそをめくって中に手を入れると、脇腹から胸元にかけてまさぐり始めた。 
「ひっ、ちょ、美奈!冷たい!手、手!」 
「あ、やっぱり?あたし冷え性なの、マーズは体温高いのね、さすが炎の戦士よね」 
「ちょ、ヤダっってば」 
「ふふっおしおきよ」 
 ふぅ~っとうなじに吐息を吹きかける美奈子にレイの背筋がゾクリと震える。 
「や、美っ・・・」 
「こっち向きなさいよ」 
 レイの体を強引にひっくり返す。 
 レイの瞳が潤み、頬が心なしか上気している。 
「あらら、もしかして冷たいとか言っちゃってホントは?」 
「ばか・・・言わない・・・で」 
「そんな顔で悪態ついても、体は正直よねぇ?」 
 ニヤニヤと笑う美奈子の手はさっきより活発に動きだしていた。 
「んっ」 
 声を上げるのをガマンしようと、キュっと目を閉じるレイ。 
「ガマンなんて・・・しなくていいのに」 
「や・・・だ」 
「そう・・・」 
 それじゃぁっと美奈子はレイに体重をかけないように覆い被さる。 
「あたしが声出せないようにしてあげるわ」 
 そう言うと美奈子はレイの唇を自分の唇で塞ぐ。 
 んんっと息苦しさのせいでくぐもった声しか出せない 
 レイは美奈子のTシャツをギュっとつかむことでしか意思表示できなかった。 
 角度を変えて、何度も何度も貪る美奈子にレイの体から力が抜けて行く。 
 あぁ、やっぱり・・・美奈のキス・・・気持ちいい。 
 パチンと何かがハジけ、レイの頭の中を真っ白な世界が支配する。 
「ん・・・ふ、んんっは、はぁっはぁっ」 
 美奈子の唇が離れた瞬間、全開で酸素を欲する。 
 目を閉じたまま荒い呼吸を落ちつかせようと、美奈子の背中にしがみついたまま大きく深呼吸を繰り返すレイ。 
「大丈夫?マーズ」 
 ううんっと黙ってレイは首を振る。 
「ダメ?」 
 無言のまま、ふぅ~っと大きく息を吐く。 
「マーズ?」 
「ごめ・・・も、ダメ・・・」 
 美奈子の手が優しくレイの前髪をかきあげる。 
「ここまできてそれはないわよねぇ」 
 レイは瞳を潤ませ、美奈子の目を見て何か言おうとするが、言葉がうまく出てこない。 
「ダメ?」 
 美奈子はニッコリ微笑むと、さきほどと同じ質問を繰り返す。 
「・・・」 
 最早、彼女の言葉に逆らうことが出来ないことを、全身が感じていた。 
「くすっマーズのそんな顔…中々見れないわよねぇ?」 
「はじめて・・・よ」 
「ん?」 
「あなたが初めてだって・・・言ってるの」 
「そう?」 
 美奈子が心なしか嬉しそうに微笑むと、レイの額にそっと口付けを送る。
「そう・・・よ」 

 ――もう・・・ダメ・・・ばか美奈。 
 
  ☆ 
 
 気がつくとカーテンの外が少しだけ明るくなっていた。  
「ってゆーかさ!あたしがこんな役してどうすんのよ!逆じゃない?あたしがやるのそっちの役なんですけど?」  
「し、知らないわよ!あなたが勝手に始めたんでしょう?」 
「でも練習やろうって言ったのマーズじゃない!」 
「やろうなんて言ってない!手伝ってもいいとは言ったけど・・・」 
「ほら!」 
「ほら!じゃないわよ!」 
「全くぅ~まぁでも?よく考えたらマーズのあんな顔にあたしの欲が掻き立てられたんだから、あーいうの真似すればいいのか・・・ふむ」 
 アゴに人差し指を立てて考え込む美奈子の言葉に、レイの全身の血が一気に沸騰する。 
 顔がユデダコのように真っ赤に染まる。 
「ふむ!じゃないわよ!バカ!!」 
 枕でボカスカと美奈子をたたく。 
 
  ☆ 
 
 あの後、ケンカに疲れきって再び眠りについた2人が目を覚ました時には 
 すでに太陽は結構高い位置にきていた。 
 2人の休日は始まったばかりだった。 
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Date:2008/08/30
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