Planetarium SS置き場

□ スポンサー広告 □

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


* 「スポンサー広告」目次へ戻る
*    *    *

Information

□ まこ×亜美 □

いちばん近くにいてね

歌シリーーーズ!
かわいい歌ですよ
 



「亜美ちゃん今日も塾かい?」
「え?あ、うん」
 思わずぎゅっと参考書の入ったカバンを抱きしめた。
「そっか、ガンバッテ!」
 ナデナデと優しく撫でる大きな掌。
「ごめんね、いつもいつも」
「へ?何が?」
 すまなそうに上目遣いでまことを見上げる亜美。
 何をそんなにすまながってるのか皆目見当もつかないけど、そんな亜美がかわいいなぁとまことの頬が緩んだ。
「わたし勉強とか塾ばかりで、あまりまこちゃんと一緒にいれない気がするから」
「ははっそんなことか、しょうがないよ亜美ちゃんには亜美ちゃんの生活があるんだし、そこまであたしが束縛出来るわけないじゃん」
「でも・・・」
「あたしにだってあたしの生活があるし、お互い様じゃないかな?」
「そう・・・かな?」
「そうさ、亜美ちゃんには亜美ちゃんの夢があるんだから頑張って、ね?」
 気を使ったつもりのまことだったが、どこか浮かない表情の亜美が気になった。
「亜美ちゃん?」
 眉をハの字に寄せて亜美の顔を覗き込む。
「ううん、何でもないわ、それじゃ行くわね」
「いってらっしゃい」
 ひらひら~っと手を振って、少し寂しそうな亜美の後ろ姿を見送る。
「何か元気ないな、亜美ちゃん」

  ☆

「あれ?亜美ちゃん?」
「え、あ、レイちゃん」
 一応塾に向かおうと歩いている途中で、制服姿のレイにバッタリと遭遇した。
「今から塾?」
「うん」
「どうしたの?何だか浮かない顔してるわね」
「え?そ、そう?かしら?」
 見透かされたような気がして思わず逃げるように視線を落としてしまう。

  ☆

「不安?不満?まことが?」
「まこちゃんが・・・っていうわけじゃないの・・・」
 結局塾には行かず、制服のまま入れる所と言えば秘密基地である「クラウン」以外に思い浮かばなかった二人は、もう誰もいなくなったクラウンに足を向けたのだった。
「じゃあ何?」
「まこちゃんは優しいわ」
「そうね、まことは人には優しいわ、必要以上にね」
「人には?」
「自分のことより人のことを大事にするから・・・命まで賭けて」
 わかっているでしょう?と真剣な瞳で亜美を見据える。
 亜美にもそれはわかっている。
 十分すぎるくらい痛感している。
 まことの優しさを。
「独り占めしたい?」
「え?」
 ドクンっと高鳴る鼓動に反応してレイの瞳を正面から受け止めてしまった。
「ま、気持ちはわかるけどね」
 ふぅっと小さなため息をつくと、レイの脳裏をよぎる彼女の姿。
 相手の職業が職業だけに、自分独りのモノだと公言出来ずにいるのがレイのジレンマと言えばジレンマだった。
「わたしはいつも塾やお勉強ばかりしてて、あまりまこちゃんと会う時間もなくて・・・でもまこちゃんは笑って許してくれるの」
「うん」
「ワガママ一つ言わなくていつも笑ってる」
「そうね」
「束縛したくないって・・・」
「して欲しいんだ?」
「して欲しいっていうか・・・たまにはワガママ言ってもいいのに・・・そんなに言うほど一緒にいたくないのかなって不安になっちゃって」
「はぁぁぁ~」
 そこまで相槌を打ちながら聞いていたレイは大きなため息をついた。
「レイちゃん?」
「亜美ちゃんのそのちょっと後ろ向きな考え方どうにかしないとね」
 ツンツンとおでこを人差し指で突くとニヤリと笑った。
「え?」
「まことはそこまで深く考えてないと思うわよ」
「そうかな?」
「うん、ただひたすら亜美ちゃんのことが大事なんだと思う。亜美ちゃんが大事だから亜美ちゃんのしたいようにさせてあげるんだろうし。まぁ物足りないかもしれないけどさ」
 頬杖をついて亜美に微笑みかけるレイ。
 その笑顔に少し心が軽くなった気がする。
「ありがとうレイちゃん」
「あ、でもそれを言うなら亜美ちゃんの方こそもうちょっとワガママになってもいいんじゃない?」
「え?」
「一緒にいたいって・・・自分でそう言えば?」
「わたしが?」
「うん、亜美ちゃんが」
「嫌われない・・・かしら?」
 まこちゃんが自分に背中を向けてしまう、そんな事、想像しただけで体が震える。
 涙が溢れそうになる。
「本音を見られるのが怖い?でも、そーんなことで嫌うまことだと思う?」
「ううん」
「でしょ?」

  ☆

 ぴんぽーん

「はーいはいはいっと、どちらさまです・・・か・・・亜美ちゃん?」
 目を丸くするまことは思わず壁の時計を見上げた。
「あれ?まだ塾じゃないの?どうしたのさ?何かあったのかい?」
 心配そうにオロオロと亜美の顔色を窺う。
 真面目な優等生な亜美が塾をサボるなんて予想もしていなかったのだろう。
「違うの」
「え?」
「会いたくて・・・まこちゃんに会いたくて」
「亜美ちゃん?」
 グイっと手首を掴むとまことは亜美を半ば強引に部屋に引き込んだ。
「突然どうしたの?」
 きゅっと亜美の小柄な体を抱き寄せて、柔らかな髪にそっと口付けをすると耳元で囁く。
 その心地よさにクラリと脳が揺れる。
「まこちゃん・・・わたしといるの楽しい?」
「はい?」
 何を言われたのか一瞬理解できなかったまことは、少し体を離すと亜美の目をきょとんと見つめた。
「わたしホントはもっとまこちゃんと一緒にいたいの」
「うん?」
「でもまこちゃんはそう思ってないんじゃないかって不安になっちゃって」
「ど、どうしてそう思ったのさ?」
 本気で心外だったのか、まことの目が大きく見開かれた。
「お勉強ばかりしてるわたしにまこちゃん全然ワガママ言わないし」
「当たり前じゃないか、大事なことだろ?」
「うん・・・そうかもしれないけど」
 すぅ~はぁ~っと何度か呼吸を整えると、俯いたまままことは両手でポンっと亜美の肩を叩く。
「あのねぇ亜美ちゃん、あたしホントは行くなって言いたい時もあるんだよ?」
「え?」
「たまにはいーじゃんサボっちゃえ!って口から出そうになることもある」
「まこちゃん?」
 顔を上げたまことの頬は真っ赤に染まっていた。
「す、好きだからいつも一緒にいたいと思ってるよ、でも亜美ちゃんの邪魔はしたくない」
「邪魔だなんて・・・」
 亜美の言葉を遮るようにまことが続ける。
「だけどさ・・・」
「え?」
「会いたい時は飛んでいくよ」
「まこちゃん?」
「もちろん亜美ちゃんが会いたいって言えば飛んで行く。一緒にいてもいなくても、あたし亜美ちゃんのこと大切だから」
 まことの言葉が嬉しすぎて、自分を抑えることが出来なくなった亜美はぎゅーっとまことの胸にしがみついた。
 まるで子供のようにしっかりと掴んで離さない。
「あ、あ、亜美ちゃん?」
「大好きまこちゃん、ごめんね」
「ははっもう今日は帰さないよ」
「え?」
「明日休みだし、泊まってきな」
 ニッコリと笑うまことの笑顔が眩しくて、思わず目を細めて見上げる。
「うん」
 この笑顔をずっと見ていたい、ずっとそばにいたい、そばで一緒に笑っていたい。
 ずっとずっと変わらず・・・。
スポンサーサイト

* 「まこ×亜美」目次へ戻る
*    *    *

Information

Date:2008/08/28
Trackback:0
Comment:0

Comment

コメントの投稿








 ブログ管理者以外には秘密にする

Trackback

TrackbackUrl:http://moetetsu7.blog59.fc2.com/tb.php/129-7673cd18
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

+
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。