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□ まこ×亜美 □

栄養補給

なんとなく続いてる




「ただいまぁ」 
 ひょこんひょこんっとまこちゃんはわたしの肩につかまりながらケンケンで玄関を入る。
「大丈夫?まこちゃん」 
「だーいじょうぶだって!あー久しぶりの我が家!」 
 まこちゃんは部屋の空気を感じるように大げさに深呼吸をする。 
「たった3日だったのに、長く感じたわね」 
「うんホントだよ!」 
 わたしは松葉杖を玄関の隅に立てかけて置くと、よいしょっとまこちゃんを支え直す。 
「さーてと、あの子たちに水やらなきゃな!3日も家空けちゃったもんなぁ」 
 まこちゃんは真っ先に窓際にある、まこちゃんが宝物にしている植物たちの元へ寄った。
「アレ?」 
「ん?」 
「元気だ」 
「何が?」 
「花・・・植物たちも」 
 まこちゃんはキョロキョロと部屋全体を見渡すと、首をかしげている。 
 最後にもう一度目の前にある花と、わたしとを見比べる。 
「もしかして・・・亜美ちゃん?」 
「うん」 
「来てくれてたんだ?わざわざ?」 
「だってまこちゃんが大切にしてる植物たちが枯れちゃったらガッカリすると思って。どれくらい留守にするかわからなかったし、この子たちもかわいそうだし」 
 わたしは愛しい人に触れるかのように優しく葉っぱを持ち上げる。 
「亜美ちゃん」 
 まこちゃんの視線が穴が開くんじゃないかと思うくらいわたしをジーっと見下ろしている。 
「あたしすっごい幸せ!」 
「え?」 
 まこちゃんの脈絡のない言葉に、わたしはわけがわからずキョトンと首をかしげる。 
「この子たちもきっと・・・ううん、絶対そう思ってるよ!こんな…優しい子があたしのそばにいてくれてさ。あたしすごく幸せだよ」 
 肩にまわされていた左腕に力がこもったかと思うと、わたしは一瞬でまこちゃんの腕の中につつまれていた。 
「ありがとう、亜美ちゃん」 
 まこちゃんは少しだけわたしの肩に体重をかけると、コツンと額に自分の額を寄せてスリスリっと甘える。 
 わたしの大好きなまこちゃんの笑顔。 
「ううん、それより足、大丈夫?少し休んだほうがいいわ」 
 ほんのりと頬が上気するのをごまかすように、わたしはまこちゃんの頬を両手でそっと包みこむ。 
「大丈夫!おっとと、さって亜美ちゃん?何食べたい?作るよ!」 
「な、何言ってるの?まこちゃんケガしてるんだからわたしがやるわ」 
「いーって!亜美ちゃんがいなきゃ何もできないようじゃ、一人暮しなんて出来ないよ」
 むんっと力コブを作るマネをして強がって笑むまこちゃんに、わたしはしんみりと目を伏せる。 
 こういう時、両親・・・ううん、せめて一緒に暮らしてる人がいればまこちゃんこんな想いしなくてすむのに――1人で大変な想いしなくていいのに。 
「でも、せめてわたしがいる間はわたしに甘えて?まこちゃん」 
「でも・・・」 
「そりゃぁ一緒に暮らすことはまだできないけれど…でも毎日来るし、週末は泊まりに来るし・・・まこちゃんほどお料理得意じゃないけれど、でも!」 
「わかった、ありがとね亜美ちゃん」 
 まこちゃんの力が今までよりもずっと力強く、そして優しくギューっと抱きしめてくれた。 
 そして 
「んじゃとりあえず栄養補給させてもらおうかなぁっと」 
 腰をかがめることが出来ないので、顔だけを傾けるとチュっとわたしの唇にまことちゃんのソレが触れた。 
「この子たちばっか亜美ちゃんから栄養もらっちゃってズルイよね」 
 言って部屋中の植物たちを見まわす。 
「ばかね」 
 そっと今度はわたしがかかとを上げて、まこちゃんの首に腕を回す。 
「わたしがまこちゃんの栄養分になってあげる」 
 長い長いキスで、わたしは出来る限りの元気の素を送ってあげた。 
 
 
 ――早くまこちゃんのケガが治りますように―― 
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Date:2008/08/28
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