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□ まこ×亜美 □

ごめんね

亜美ちゃんがどれだけスネても、まこちゃんの広い心が受けとめちゃいますね。 
むしろそんな亜美ちゃんがかわいいとか言っちゃうと思います、彼女は(笑) 
天然だわ、まこちん。 

 



「ただいまぁ~ごめんよ亜美ちゃん、中々終わらなくってさぁ~遅くなっちゃったね」 
 あたしはドアを開けてもらうなり言い訳をしながら靴を脱ぐ。 
「・・・」  
「何してたんだい?」 
「・・・」 
「ん?亜美ちゃん?」 
「・・・」 
 うっわぁ何か機嫌悪い?何だろう?あたしがいない間に何かあったのかな? 
「あっみちゃぁん?」 
 あたしはあたしを無視して黙々とお昼ご飯の用意を続ける亜美ちゃんの顔を後からのぞき込む。 
「・・・」 
 だぁめだこりゃ。あたしは小さく肩を竦めた 
 
  ☆ 
 
 やっとありつけた昼食は全くの無言で黙々と始まって・・・そして終わった。 
 
  ☆ 
 
 部屋に戻ってからも、亜美ちゃんはただひたすら何をするでもなく、黙って枕を抱えてベッドにもたれかかっていた。 
 あたしはもうどうしたものやらと困惑しちゃうばっかりでさ、今触れるのは怖いし、ましてやキスなんか絶対出来る雰囲気じゃないんだってば。 
 もうひたすら沈黙が流れるばかりで、さすがのあたしもチラっと帰ろうかな?と思っちゃったよ。
 や、もちろん帰る気なんかホントは全くないけどさぁ。 
 かといって話かけることも何だかできないないんだよな。 
 さぁどうしよう、とあたしは考えながら立ちあがって何とはなしに本棚の本を手に取る。
 ぱらぱらとめくりながらもチラリと亜美ちゃんの様子を横目で伺う。 
 めくっている本の中身が参考書だってことにあたしは全く気付いてなかったけど、そんなことより亜美ちゃんだもんね。 
 ――ってうわぁぁぁぁ何かオーラが出てるよぉ~怖いよぉ~。 
 あたしは務めて平気なフリをして、亜美ちゃんから少しだけ離れて座る。 
 重苦しい空気が漂う時間が30分ほど過ぎた頃、あたしはどうすることも出来ず、いい加減もう本気で帰った方がいいかなと考えはじめたころだった。 
「はぁぁぁっ、もう帰ろうかなぁ」 
 これみよがしにため息をつきながら呟いてみた、その時だった。 
 ばふっ 
「はぁ?な、何?」 
「・・・」 
 ばふばふっ 
 次々と飛んでくる枕やクッションの類。 
「な、何だよ亜美ちゃん?」  
 ばふっとあたしは枕を投げ返しながらにじり寄る。 
「さっきから何怒ってるんだよ、亜美ちゃん?」 
 あたしは思いきって聞いてみた。 
「・・・い」 
 ボソリと小さくてかわいい唇が動き、何か呟く。 
「へ?何?」 
「・・・遅い」 
「え?だってあたし2時頃って…」 
 着いた時間は2時30分頃だったハズ…30分でここまで怒るか? 
「1時って言ったわ」 
「はいぃ???」 
 あたしは亜美ちゃんの思いがけない答えに心底驚いた。 
「言った」 
「えぇぇぇぇぇっ?嘘だぁ?」 
「言ったもん」 
「絶対言って・・・えっと、ご、ごめんなさい」 
 あたしは絶対言ってない!と続けようと思ったんだけど、コレ以上言っても堂々めぐりだし、まぁ30分とはいえ遅刻したのも事実だし、と考え直しとりあえず謝った。 
「ふんっ」 
 それでも亜美ちゃんはぷくっと頬を膨らませる。 
 いつもの亜美ちゃんだったらここまで怒らないのになぁ??? 
 なぁんでこんなにご機嫌ナナメなんだ? 
「ごめんなさい」 
 あたしはもう一度、今度はベッドの上にきちんと正座をして三つ指をついてペコリと頭を下げた。 
「遅くなるんなら連絡くらいしてくれたら・・・」 
「だぁってあたしの携帯ココじゃん」 
 亜美ちゃんの机の上にぽつんと置かれているあたしの電池切れ携帯を指差す。 
 あたしは昨日ここに泊まったはいいんだけど、家に残した用事を片付けに今朝一度家に帰るときに亜美ちゃんちに携帯忘れちゃってたんだよね。 
 まぁ2時頃に戻るって言ったし、いっかぁと思ってたんだけど・・・。 
 ばふっ 
 また飛んできた! 
 あぁ?そっか―――。 
「亜美ちゃんもしかして…寂しかったの?」 
 途端、亜美ちゃんは顔を真っ赤にして抱えていたクッションに埋めてしまった。 
 
 ―――図星か。 
 
「さては、かまって欲しいんだろ?かぁわいいなぁ亜美ちゃん」 
 あたしは調子に乗って続けた。 
 亜美ちゃんがスネてる理由さえわかったら、あたしの中でくすぶっていたさっきまでのモヤモヤが少し解消された。 
 あたしはえへへーっと亜美ちゃんのそばににじり寄ると、顔をのぞき込んでツンツンっと鼻の頭をつついた。 
 ばふばふばふっ 
 亜美ちゃんの振りまわしたクッションがあたしの顔を攻撃する。 
「イテっ、痛いってば、亜美ちゃん~」 
「まこちゃんのばかっ」 
「ご、ごめんってばぁ」 
 あたしは亜美ちゃんの正面に回ると、ギュっとクッションごと抱きしめた。 
 そっか、あたしを待ってる間、寂しくて寂しくて仕方なかったんだろうなぁ。 
 大好きな人を待ってる時間って、不安で寂しくて、すっごく長く感じるんだよね。 
 約束の時間を過ぎちゃうと、なんかあったんじゃないかな?って心配になったりさ。 
 あたしもそうだった。 
 約束の時間を過ぎても帰ってこないと思ったら、そのままホントに帰って来なかったんだもんね、うちの両親。 
 亜美ちゃんも中々帰って来れないお母さんをジっと黙って待ってるような子供だったから・・・ホントは人一倍寂しがりやなのにね。 
 でも周りにはそんな風に絶対見せない、超イジっぱりだったりするしね。 
 だからこんな風に亜美ちゃんがスネるとはあたしも思ってなかった。 
 かわいいじゃん。
 あたしのことで亜美ちゃんこんな風になっちゃうんだ。 
 嬉しいな♪ 
 こんな時に不謹慎かもしんないけど、あたしの顔は緩みっぱなしだったと思う。 
 ふと、亜美ちゃんがあたしの肩に顔を埋めたと思うと、服のスソをキュっとつかむ。 
「ん?」 
「ばか」 
「ホントにごめんね、亜美ちゃん」 
 あたしはチュっと亜美ちゃんの額にキスをすると、もう一度抱きしめた。 
「天気いいし出かけようか?どこでも連れてってあげるよ、亜美ちゃんのゴキゲンが直るんならね、行く?」 
「――いく」 
「へへっちょっとは機嫌直ったかなぁ?」 
「もうっ知らないっ」 
「はいはい、あははっじゃあ行こっか、よいっしょっと」 
 あたしは立ちあがって手を伸ばすと亜美ちゃんの手を引っ張って立たせた。 
「うん、きゃっ」 
 勢いよく引っ張りすぎたのか、亜美ちゃんがあたしの胸に飛び込んでくる。 
「ん?えへへ、わーいあーみちゃん♪」 
 あたしはギュっと抱きしめる。 
「まこちゃん・・・痛いわ」 
「ごめんごめん、ってあたし今日謝ってばっかだな」 
「もう、あんまり一人にしないでね」 
「うん」 
 目を閉じた亜美ちゃんの顔が背伸びをした分だけ少し近づく。 
 あたしも目を閉じてそっとかがむ。 
 2人の唇の距離がゼロになる。 
 
 ――1人ぼっちにして、ごめんね亜美ちゃん――。 
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Date:2008/08/28
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