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□ まこ×亜美 □

ヤキモチ

まこ美奈っぽいけどまこ亜美(笑)
 



 ぐるぐるぐるぐる 
 
 イライライライラ 
 
 キリキリキリキリ 

 何だ何だ、この胃の痛さは?心臓も心なしか締め付けられるように痛い。 
 
  ☆ 
 
 原因といえば、思いつくのは1つだけなんだけどね。 
 ここんところ亜美ちゃんが塾だ模試だって忙しくて、ほとんど会えない! 
 かれこれ一週間になるんだけど、クラスが違うから会えるのは昼休みと学校の行き返りぐらい。 
 なのに、最近はその時間さえも合わないことが多い。 
 朝早くからと、放課後に学校の図書室でクラスの子に勉強を教えているらしい。 
 試験前期間限定だし、さすがに文句言えないじゃん? 
 ゆっくり会いたいけど、邪魔しちゃ悪いからメールだけにしてるんだよね。 
 でも最近メールの内容もクラスの子達の話ばっかりなんだよねぇ。 
 いやいやまぁ楽しそうだし全然かまわないんだけどさ!
 いやいやホントにさ。 
 嘘だよ…嘘です! 
 あぁぁぁっ、もうなんだよぉっ! 
 
  ☆ 
 
「それはね、ズバリ嫉妬よ!まこちゃん」 
 
  ☆ 
 
 いつものように学校帰りにクラウンに寄ると、 
 先に来ていた美奈子ちゃんが一人でフルーツパフェをつっついていた。 
 あたしはカフェオレの注文が済むと、大きなため息をついちゃったんだ、これが。 
 で、彼女はどういうわけかこういうトコ妙に敏感なんだよな。 
「亜美ちゃんがどうかしたの?」 
「え?な、何?」 
 イキナリ核心を突かれて、ドギマギと心臓が早鐘を打ち始める。 
「そのため息の原因よ、亜美ちゃんでしょう?」 
「な、な、何でわかるんだよ!」 
「わかるわよ、いつも二人のこと見守ってるのよ?このあたしが!」 
「楽しんでる、の間違いじゃないの?」 
 胸を張る美奈子に思わずあたしはツッコミを入れてしまった。 
「失礼よ、まこちゃん!さぁ話してみなさい!この愛の女神、美奈子様がとくと聞いてしんぜよう!さぁ!さぁ!」 
 ずずいっと言い寄られてあたしはたじろいだ。 
 結果、言われたことが『嫉妬』だと。 
 
  ☆ 
 
「嫉妬?」 
「そうよ!亜美ちゃんが勉強を教えるのは自分(と仲間)だけだと思ってたのに、今はみんなが亜美ちゃんを頼りにして・・・それに前は勉強が出来る優等生ってだけで、避けたりヤな陰口言ったりしてた子達が今更亜美ちゃんのことをちやほやするのも許せない!!って顔ね」 
 ドキン! 
 鋭すぎるよ美奈子ちゃん! 
 そうだよ!認めるよ!あたしが十番中学に転校してきたころ、まだ亜美ちゃんは孤立しがちだった。 
 うさぎちゃんから聞いたことがあった、ずっと亜美ちゃんはみんなから遠巻きに見られてたって。 
 誰も話しかけようとしなかったって。 
 彼女がどれだけ寂しい想いをしてたかわかりもしなかったクセに! 
 その寂しさを悟られないように、ずっと虚勢張ってたのも見ぬけなかったクセに! 
 でも今じゃコレじゃん?みんな勝手すぎ! 
 でも、亜美ちゃん優しいから聞かれたらきちんと教えるんだもん。 
 しかも極上の笑顔だよぉぉぉっ??? 
 それあたしのだから!って言ってやりたい!!! 
「顔に出てるわよ、まこちゃん」 
「あうっ!」 
 あたしの百面相がよほど面白かったのか、目の前で美奈子ちゃんがクスクス笑う。 
「まぁねぇ、確かに亜美ちゃんの教えかたうまいし、優しいもん。みんなが頼りにする気持ちわからなくもないわ」 
「でも!!!」 
「昔のことでしょ?亜美ちゃん気にしてないわよ」 
「それは…わかってるけど・・・」 
「亜美ちゃんが、あんなに明るくなったのは、まぁうさぎちゃんに出会ったからっていうのもあると思うわ。きっかけになったと思う。 
 うさぎちゃんはあんなだから、彼女といると自然に人が集まって来るしね。それはまこちゃんにも覚えがあるわよね?」 
「うん」 
 あたしも昔はケンカばっかしてる不良だからって、敬遠されてた。 
 でもうさぎちゃんに会って、亜美ちゃんに会って、レイちゃんや美奈子ちゃんに会って、あたしは変わった。 
 素直になった。 
 友達が増えた。 
 笑うことが増えた。 
 そして大好きな人が出来た。 
 
 ――亜美ちゃん―― 
 
「亜美ちゃんもきっと同じよ、まこちゃん」 
「うん」 
「そうさせたのはあたし達なんだもん。特に好きな人がいるとさ、他人にも優しくなれたりするものよ。そう思わない?」 
「――思う」 
 美奈子ちゃんの意見は的を得ている。 
 っていうかホント美奈子ちゃんって時々妙に正しいよなぁ。成績はあたしと似たり寄ったりなのにさ、尊敬するよ全く。 
「さてと、あたしはそろそろ行くわ」 
 あれだけじゃべりながら、美奈子ちゃんはいつのまにかすっかりパフェの器をすっからかんにしていた。
 ――いつの間に? 
「え?どうして?」 
「お邪魔しちゃぁ、あたしまでまこちゃんの嫉妬の対象にされそうだもん」 
 チョンチョンっと入り口を指差す。 
「ん?」 
 あたしが美奈子ちゃんの指先に目を向けると同時に、カランカランっと入り口の扉が開いた。  
 亜美ちゃんだ! 
「ここにいたのね、まこちゃん」 
「え?あ、いや、うん!」 
 あたしはぶんぶんと勢い良く首を縦に振る。 
「あれ?美奈子ちゃんは?」 
「か、帰った」 
「そうなの?」 
 ちょこんと首をかしげると、まことの飲み物に目を向けた。 
「あたしもカフェオレにしようかな」 
「う、うん!」 
「まこちゃん?どうかした?」 
「や、今日は早いなぁと思って…ビックリしちゃった。今日も会えないと思ってたから」 
「そう?ごめんねまこちゃん」 
「いやいや。大変だねいつも、ご苦労様」 
 ペコリと頭を下げる真似をすると、亜美ちゃんも笑顔で答えてくれる。 
「そんなことないわ、みんな一生懸命だもの」 
「そっか」 
「ホントはね…ホントはもっと早く切り上げて…まこちゃんに会いたいんだけど・・・」 
「え?」 
 あたしは一瞬耳を疑った。 
「あのね、私今すごく優しくしたいの、色んな人に」 
「うん?」 
 あたしはキョトンと亜美ちゃんの言葉の続きを促した。 
「まこちゃんすごく優しいじゃない? 
 うさぎちゃんや美奈子ちゃんやレイちゃんだけじゃなくてクラスの子や近所の子供達やいろんな人たちに・・・あたしそういうまこちゃんをそばで見てるとね、すごく心が温かくなって優しい気持ちになれるの」 
「う、うん?」 
「だからね、あたしもそういう風になりたくて」 
 ニッコリ笑顔で微笑む亜美ちゃんが、ものっすごくかわいい! 
 っていうかあたしのことそんな風に見ててくれたのがすっごい嬉しい! 
 嫉妬なんてばかばかしいよな!うん! 
「でもね、ホント言うとね、まこちゃんが他の人に優しくしてるの見ててヤキモチ焼いちゃってたの」 
「え?」 
 あたしは驚いて亜美ちゃんの目を穴が空くほど見つめてしまった。 
「まこちゃんの笑顔はあたしだけのものなのにーーって」 
 くすっバカみたいでしょ?と微笑む亜美ちゃんにあたしは…撃沈した。 
「はぁぁぁぁっ、あたしだけじゃなかったんだ!」 
 あたしはここが喫茶店だと言うことも忘れて、思わず亜美ちゃんの手をギュっと握りながら机に突っ伏してしまった。 
「え?え?何が?」 
「あたしもさ、ずっとヤキモチ焼いてたんだ。会いたくて会いたくて仕方なくて、でも邪魔しちゃ行けないって言い聞かせてさ」 
「そ、そうなの?」 
「だぁってさ、亜美ちゃん極上の笑顔で微笑んでんだもん」 
「そ、そんなことないわ」 
「うん、そんなことなかった、やっぱ亜美ちゃんはあたしといる時の方がカワイイ!」 
 かぁーーっと亜美ちゃんの頬が紅潮する。 
 だぁぁっかわいいなぁ、もう! 
「ま、ま、まこちゃん!ココっ、人目があるから」 
「え?あ、ご、ごめん!」 
「ね、今日はまこちゃん家の日よね?」 
「あ、うん、そうかな?」 
 そうかな?っじゃないっつーの!そうだよ!半分あきらめてたのに覚えてたんだ!亜美ちゃん。
「じゃぁ一度家に着替え取りに帰るわね」 
「うん、わかった。ごはん作って待ってる」 
「ん」 
 嬉しそうにはにかむ亜美ちゃん…あぁあたしこんなに亜美ちゃんのこと好きなんだな。 
 亜美ちゃんの笑顔1つでこんなに気分が良くなるんだもん♪ 
 
  ☆ 
 
 「まぁこちゃん♪」 
 亜美ちゃんの背中を見送っていると、突然背後から呼びとめられた。 
 あたしが一人になるのを見計らってたかのようなこのタイミングは・・・
「もう機嫌直っちゃって!たぁんじゅんなんだから、まこちゃんってば」 
「み、み、美奈子ちゃん???」 
 あぁ~やっぱり。何でここに? 
「その分じゃ今からお泊まりするために、亜美ちゃん着替え取りに帰ったってトコロかしら?」 
 なんっでそんな正確に想像できるかなぁ? 
 まるで盗み聞きしてたかのように正確じゃないか! 
 ・・・まさかね 
「ま、なんにせよ嫉妬の解消ができてよかったわね~ふふっ」 
 不敵な笑みを浮かべると、去り際に一言。 
「明日が楽しみね」 
 だぁぁぁぁっ! もうカンベンしてくださいっ!!  
 あたしは今晩の嬉しい展開と、明日の怖い展開を想像するなり、美奈子ちゃんの背中を見送りながら、思わず頭を抱えてしまった。
 まぁいいか。亜美ちゃんといれない時間過ごすツラさを思えば、美奈子ちゃんのツッコミくらいなんてことないよね! 
「よし!晩御飯の用意しよっと!」 
 あたしは勢いよく立ちあがると、くるりと踵を返して家に向かって駆け出した。 

 ――あ、美奈子ちゃんからパフェ代徴収すんの忘れちゃった!明日絶対もらってやる!
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Date:2008/08/27
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