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□ 静留×なつき □

静留の想い なつきの想い

静なつです




「もしも――もしもうちが死んだら…なつき…泣いてくれはりますか?」 
「…あん?(もぎゅもぎゅ)何を…突然言い出すんだ?静留」 
 もぐもぐとマヨネーズが大量にかかった鶏丼(?)を満足げに頬張るなつきはキョトンと静留を見つめ返す。 
「だからぁ…なつき、それ…マヨかけすぎどす」 
「そんなことはない!これが美味いんだ!」 
 再びもぎゅもぎゅと頬張る。 
 ゆーてもムダやと思ったんどすが、ホンマになつきのこのクセはやめさせなあきまへんなぁ…まぁ、なつきの幸せそうな顔見られるのは嬉しいんどすけどなぁ。さっきの質問もごまかされてしまいましたわ。 
 せやけどホンマの話、なつきはうちのことどない思ってはるんやろうなぁ? 
 ふぅ~っとひとつ小さなため息をつくと、静留はなつきのリクエストに答えて作った『普通』の鶏丼に箸をつけた。  

 

「なつき?もう寝てしまいましたか?」 
 闇に目が慣れてきた頃、中々寝つけなかった静留は隣で寝るなつきを呼ぶ。 
「いや、何だ?」 
 天井を見上げたままぽつりと答えるなつきに、静留は自分の体を向けた。 
 いつものように同じベッドに入り、灯りを消した途端に夕食時に静留がなつきに対して発した問いが脳にフラッシュバックしていた。 
 だが、静留の口をついて出た言葉は脳に響いた言葉とは違っていた。 
 けれど、心の底からの本音の言葉だった。 
「なつき…うちはなつきのことが好きどす」 
「静留?」 
 なつきは今更何を?と顔だけを静留に向けた。 
 なつきの強い視線が静留を捉える。 
「うち――寂しい」 
「静…留?」 
 キュっとなつきの指に自分の左手の指を絡ませると、もう片方の腕で腰を引き寄せる。 
 ころりと簡単に転がる体を抱きしめると、静留はなつきの…ふくよかとは言い難いが、形の整った胸に顔を埋めた。 
「!!!」
「わかってるんどす、なつきがまだうちのことそんな風には見れへんゆーのは…うちかてあせるつもりあらへんけど…でも…時々さみしなります」 
 静留の切ない言葉と、一言一言発するたびに胸にかかる吐息に、なつきがゴクリと息を飲む。 
 訥々と語る静留の背中に、なつきはおそるおそる手を回す。 
 どうしたものかと硬直していた手が、やがてぽんぽんと優しくあやしはじめた。 
「さっきの…質問のことか?」 
「なつき?ちゃんと聞いてはりましたん?」 
「あたりまえだ」 
「じゃぁ何で答えてくれはらへんかったんどすか?」 
「くだらない質問だったからだ」 
「くだらない――どすか?」 
「あぁくだらないな、お前が死んだら?そんなこと考えたこともない!考えたくもない!」
 思いがけず強い口調で叱られると静留の肩がビクンと震え、そして思わず目をつぶってしまった。 
 が、その瞬間、額に突如舞い降りる柔らかな感触。 
「なつ…き?」 
「ばか静留」 
「ばか…?」 
 眼を丸くする静留の耳元に唇を寄せてくると、なつきがそっと囁いた。 
「おまえは…ずっとワタシのそばにいればいいんだ。いなくなるなんて許さないからな!ワタシは…その…お前がいないと…困るんだ!」 
「困る…どすか?」 
「お前がいないとあたしの生活は乱れ放題だ! 
 夜にちゃんと帰ってこなくなる。
 睡眠だって不規則になるし学校もサボリがちになるぞ。 
 お前がいたから学校に行ってたようなもんだからな!それに…ご飯なんか毎日マヨ丼だ!」 
「それは…あきませんなぁ…でもそんだけどすか?」 
「それはその…多分…や、絶対…こうして隣にいてくれないと寂しくて…眠れなくなるから…だからそばにいろ!どこにも行かなくていい!…そばにいてくれ」 
 なつきの唇が静留の髪にそっと触れると、愛しそうに何度も優しく髪を梳いてくれる。 
 何度も繰り返し感じるなつきの優しい指とキス。 
 そのたびにビクンっと快感に打ち震える身体。 
「なつき…おおきに、うち…うれしおす。ホンマに…おおきに、しょーもない質問してしもて堪忍な」 
 途切れ途切れに言葉を紡ぐ静留の声が上ずる。 
 ――あかん、ここで泣いたらなつきに迷惑かかるわ。 
 溢れそうになる涙を必死でこらえようとする静留の気配に気付いたのか頭の上からなつきの声が降り注ぐ。  
「泣いているのか?静留」 
 ――ホンマに…優しい子ぉやなぁなつきは。 
「なんでも…ありまへん、大丈夫どす」 
 胸の中でぷるぷるとわずかに首をふる。 
 けれど静留の涙をもう止めることはできなかった。 
 その時、ふっとなつきが静留の顎を軽く持ち上げたかと思うと…ぺろりと目元の涙を舐めた。  
 そして次の瞬間、唇に触れる…自らの唇で。 
 ――なつき??? 
 一瞬のことで何が起きたのか理解出来ずに呆然となつきを見つめる。 
「あの…その…ん…もう寝るぞ!静留」 
 照れ隠しなのか、なつきはくるっと寝返りをうつと静留に背を向けた。 
 ――なつき、なつき、こっち向いておくれやす。 
 声に出せない想いをこめてそっとなつきの背中に抱きつくと、ぽそりと求めた。 
「な、な、何だ?静留」 
「もっぺん…あきまへんか?」 
「ばっ…なっ…ん…あぁ」 
 その言葉になってない言葉をOKの返事だと解釈した静留は、なつきの体をひっくり返すと真上から見つめる。 
 ぱらぱらと流れ落ちる長い髪をかきあげると、有無を言わせずなつきの唇を今度は静留が奪った。 
「!!!?」 
 一瞬のキス。 
 もっと触れたい、もっと抱きしめたい、もっとキスしたい…。 
 様々な想いをこめた、キス。 
 ――なつきの全部をうちのもんにしたいんどす。 
 いつか必ず振り向かせてみせますぇ、覚悟しといてや、なつき――。 
「好きどす、なつき。あんたのことは誰にも渡しまへん」 
 安らかな寝息を立てるなつきの耳元で静留はそっと囁いた。
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Date:2008/08/22
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